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5歳児が「前のめりになって地上に転落」した事例も 「子どもの転落事故」防止のポイント 政府広報が注意喚起
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福岡県福岡市博多区のホテルで15日未明、名古屋から旅行に来ていた4歳男児が転落死する痛ましい事故が起きました。こうした事故は、自宅などでも起きる危険性があります。政府広報オンラインの公式X(ツイッター)アカウント(@gov_online)は、暖かくなり窓を開けることが増えるこれからの季節に向けて、「子どもが転落する事故が発生しています」と注意喚起。気をつけるべきポイントを紹介しています。
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「1歳の体重でも、網戸に寄りかかるとはずれて転落することが」
東京消防庁によると、2019(令和元)年から2023(令和5)年までの5年間に管内で起きた転落の事故のうち、5歳以下の子どもが住宅などの窓やベランダから転落した事故は65件でした。
同アカウントは、暖かくなるこれからの時期は窓を開ける機会が増えるため、「子どもの転落事故にご注意ください」と呼びかけ。「転落事故を防ぐためには、子どもの見守りと併せて事故が起きない環境を作ることが重要です」と、子どもの転落事故防止のポイントをまとめたリーフレットを投稿に添えました。
【窓やベランダ周辺の環境作り】
○補助錠をつける
・子どもが勝手に窓や網戸を開けてベランダに出ないよう、子どもの手の届かない位置に補助錠をつける
・とくに網戸は簡単に開くので、施錠を徹底する
○ベランダには物を置かない
・子どもはさまざまなものを踏み台にするため、ベランダには極力物を置かない
・エアコンの室外機は、手すりから60センチ以上離して設置する
・エアコンの室外機が足がかりになりそうな場合は、子どもが1人でベランダに出られないようにする
○室内の窓の近くに物を置かない
・窓に近い場所にも、できるだけ物を置かないように部屋のレイアウトを工夫する
注意:ソファやベッドなどの家具を足場にして、室内の窓から転落する可能性がある
○窓、網戸、ベランダの手すりなどに劣化がないかを定期的に点検する
・網戸がはずれやすくなっていたり、網がはがれそうになっていないか定期的に点検する
・落下防止手すりを設置することも対策のひとつ
注意:1歳の体重でも、網戸に寄りかかるとはずれて転落することがある
「小さなお子さんだけでなく、7歳以上の子どもでも発生」
事故を防ぐ環境作りが大切ですが、見守りや教育の重要性も紹介しています。
【子どもの見守り・子どもの教育】
○子どもだけを家に残して外出しない
子どもは、家に保護者がいないと気づくと不安になって家中を探し回ります。窓などのカギを開けたり、ベランダから外の様子を覗き込んだりするかもしれません。
○ベランダでは子どもだけで遊ばせない
子どもは、外から聞こえてくる電車や車の音、家族や友達の声、犬の鳴き声などに反応し、音のするほうを見ようとしてベランダから身を乗り出して転落することがあります。
○窓枠や出窓に座って遊んだり、窓や網戸に寄りかかったりさせない
出窓に座って遊んでいて、網戸がはずれて転落する事例は小さな子どもだけでなく、7歳以上の子どもでも発生しています。
また、公式ウェブサイトの「ご注意ください! 窓やベランダからのこどもの転落事故」という特集記事では、実際の事故の事例も。
「ソファによじ登り、窓から網戸を突き破って3メートル下の芝生に網戸ごと転落。病院での診察時は明らかな外傷は見られなかったものの、経過観察のため入院(1歳)」や「家族を見送るために、子どもがベランダの手すりに鉄棒の前回りのときのように掴まっていたところ、前のめりになって地上に転落(5歳)」など、重篤なけがを負うような事故が起きています。
子どもの安全を守るためにも、事故防止の対策や見守りをしっかりしたいですね。
(Hint-Pot編集部)