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「学生のうちから社会からのプレッシャーが強い」 トリニダード・トバゴ人が日本で6年暮らして感じていることとは
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日本の子どもたちも大変だった?

現在は、熊本県にあるインターナショナル幼稚園で、小さな子どもたちに英語を教えているニコラスさん。トリニダード・トバゴの子どもたちに比べて、日本の子どもたちは幼い頃からとても「自立している」ように見えるそうです。
「母国では、通学時は車での送迎が当たり前で、学校の掃除も専門の清掃員が雇われていて、子どもが掃除をすることはありません。クラブ活動や部活動も入りたい人だけが入るし、塾に行く子どもはほぼいません。放課後になると、子どもたちは家族や友達とのんびり過ごすんです」
日本では、小さな子どもであっても学校や塾、習い事に行っている子が多く、しかも自分の足で行く子が多いことに驚いていました。さらに、日本の学校はカリキュラムがみっちりと詰まっているのに、教室やトイレなど学校の掃除をする時間もあることに、衝撃を受けたといいます。
「子どもでも、やらなければならないことがたくさんあるのに、きちんと集中力を保っている。これはすごいことですが……日本とトリニダード・トバゴ、どちらが子どもにとって幸せか、ベネフィットがあるのか、私にはわかりません」
日本の子どもたちの未来を心配しながらも、日本はとても素晴らしい国だと話すニコラスさん。日本の文化を尊重しながら、日々を楽しく過ごしています。
「私の一番の目標は、ハッピーに生きること。未来がどうなるかはわからないけれど、今は日本にいられることがハッピーなので、しばらくは日本に住み続けたいと思っています」
(和栗 恵)