カルチャー
「ほかの国では考えられない」 日本へ移住した外国人 暮らしてみて驚いた“当たり前”とは
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世界的に見ても、ユニークな文化を持つ日本。移住してくる外国人は、どのようなことに驚くのでしょうか。2024年、外交関係を樹立して60周年を迎えたカリブ海に浮かぶトリニダード・トバゴ共和国出身のニコラスさんは、日本に住んでトータル6年近くになります。母国から約1万4400キロ離れた日本を訪れて驚いたことは、なんだったのでしょうか。
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まったく新しいカルチャーに飛び込むためJETに応募
幼い頃から他国のさまざまなカルチャーを学ぶことが好きだという、トリニダード・トバゴ出身のニコラスさん。ニコラスさんが日本へ移住したきっかけは、JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Programme/語学指導等を行う外国青年招致事業)の存在を知ったことでした。
地球のほぼ裏側に位置する日本とトリニダード・トバゴですが、日本行きへの迷いは一切なかったといいます。それというのも、トリニダード・トバゴでは毎週、日本を紹介するドキュメンタリー番組が放送されており、ニコラスさんもよく視聴していました。
そして、まったく違う文化を持った未知の国である日本に、とても深い関心を抱いていたといいます。日本を「行きたい国」リストにずいぶん前から入れていたそうです。
「日本はとても遠く、なかなか簡単に行くことができません。JETプログラムへの参加は、本当にマジカルな機会を掴んだと思いました」
日本はゴミの仕分けが細かすぎる?
こうしてALT(Assistant Language Teacher/外国語指導助手)のサポートをする仕事で、大分県に派遣されたニコラスさん。ドキュメンタリーを観ていたこともあり、日本の文化にはある程度慣れ親しんでいましたが、日本での暮らしは当初、驚きの連続だったそうです。
「驚いたことは本当にたくさんあって数え切れませんが、ナンバー1はゴミの分別でした。母国ではゴミを仕分けることがなく、なんでもまとめて捨てていたんです。しかし、日本ではかなり細かく仕分ける必要があり、捨てる曜日も決まっていることに驚きました」
多くの外国人が日本での生活で苦労することのひとつといわれるのが、ゴミの分別です。日本では、自治体ごとに細かなルールは異なりますが、可燃ゴミや不燃ゴミの違いがわからなかったり、指定の袋を使用することを知らなかったりと、トラブルになりがちです。
また、住んでいる場所によっては、前日の夜に出してはいけないといったルールも。日本のゴミ分別に関する決まりの厳密さは、世界でもトップクラスだといわれています。そのため、日本へ来る前にアメリカにも数週間滞在していたニコラスさんでも、戸惑いを隠せませんでした。