カルチャー
「ルールを守れていないのは外国人観光客」 フランス人が母国ではありえないと感じた日本の光景とは
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日本人のモラルの高さは、世界からも高く評価されています。日本を訪れる多くの外国人観光客は、秩序ある日本の様子に感銘を受けることが少なくありません。初訪日のフランス人夫妻は、日本人のマナーの良さに驚いていました。母国では考えられないといいますが、いったいどんな場面を見かけたのでしょうか。
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サムライに夢中 日本に来るのが夢
フランスの首都パリから東に約150キロ、シャンパンの名産地・ランスから日本を訪れているセバスチャンさんとイングリッドさん。ふたりとも日本へ来るのは初めてです。2週間の滞在を予定しており、東京や河口湖、京都、奈良をめぐります。
「日本に来たのは夫の夢だったからなのよ」とイングリッドさん。夫妻は頻繁に世界各地を旅行しているそうで、今回の訪日はセバスチャンさんのリクエストでした。
「僕はとにかくサムライに夢中でね! マーシャルアーツ(柔道や空手などの東洋の武芸)をやっていたわけではないんだけど、とても惹かれるんだよ。だから日本に来てみたかったんだ」
街のきれいさと喫煙マナーに驚き
ふたりが日本に到着してまだ4日ほど。しかし、母国とは異なる光景の数々に目を丸くしていました。
「街がきれい。フランスとは比べものになりません」
イングリッドさんがそう言うと、セバスチャンさんはその違いを熱弁します。
「フランスはそこら中にタバコの吸い殻や紙とか、ペットボトルとかが捨ててあるんだ。それと、日本人はみんなきちんと決められた喫煙所で、タバコを吸っているよね。日本で喫煙所以外の場所で吸って、ルールを守れていないのは外国人観光客だもの(苦笑)」
公共の場での喫煙に対する規制は年々厳しくなっています。2020年に健康増進法の改正により、多数の人が利用する施設は原則屋内禁煙に。自治体によっては路上喫煙禁止条例や歩きたばこ禁止条例などを定めています。
日本に限らず、世界的にも同様の傾向で、セバスチャンさんたちの母国フランスでも年々厳しくなっています。公共の場では原則禁煙、また2023年には公園やビーチ、学校周辺の喫煙禁止になりました。
「フランスの駅は一応、禁煙なの。でもそんなの気にしないで喫煙している人もたくさんいるんだよ!」とセバスチャンさん。最大450ユーロ(約72000円)の罰金が課されることになっていますが、ルールが守られていない場面も多いようです。
「フランスに来ることがあったらごめんなさい! でもこれがフランスなの」と思わずお詫びの言葉が口から出てきてしまったイングリッドさん。みんなでルールやマナーを守って、快適な社会を作っていきたいですね。
(Hint-Pot編集部)