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冷凍したごはん 解凍したときに“白いつぶつぶ”ができる原因とは 失敗しない保存・解凍のコツを聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

解凍する際に気をつけたいこと

 電子レンジ加熱では、均一に熱が伝わるよう、解凍ムラを起こさない工夫が大切です。一度に温める分量は1包ずつを目安に。自然解凍はせず、温める直前に冷凍庫から出しましょう。

 庫内の置く場所は、機種によって異なるので、取扱説明書を確認してください。フラット型の場合は庫内中央に、ターンテーブル型の場合はテーブルの端です。電子レンジの機能は、解凍ではなく加熱を使います。解凍機能は、冷凍した食材を元の状態に戻す機能なので、おいしく温まりません。

 手間ですが、2回に分けて加熱するとおいしく仕上がります。まず冷凍ごはんをラップに包んだまま電子レンジ(600W)に入れたら、1分程度加熱。箸でほぐせるくらいやわらかくなったら、耐熱のお茶碗に移します。ごはんを箸でほぐしたあと、ふんわりとラップをかけ、2分程度温めます。

 ごはんは、冷凍したからといって、いつまでもおいしく食べられるわけではありません。どんなに保存状態が良くても、時間の経過とともに米に含まれるでんぷんが老化し、“白いつぶつぶ”もできやすくなって、だんだんと味が落ちてきます。

 冷凍ごはんを解凍したものの、硬かったり、パサついたりしている場合は、チャーハンやお茶漬け、雑炊にして食べると良いでしょう。一度解凍したごはんを再び冷凍すると、パサパサになってしまうのでおすすめしません。食べる分だけを、おいしく解凍してください。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾