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乗り物の上座と下座 タクシーと社用車で異なる? 意外に知らない席次マナー
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:和漢 歩実

ビジネスシーンで、上司や取引先の相手などと一緒に移動する際に気をつけたいのが、乗り物の席次。タクシーをはじめ、社用車や自家用車での移動、電車や飛行機などに同乗する機会もあるでしょう。車の場合、「助手席は下座」のイメージがありますが、場合によっては上座になることも。意外に知らない乗り物の席次マナーについて、元高校家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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車は、運転手が誰かで上座が異なる
車の席次は、運転手が誰かによって変わります。タクシーのように第三者が運転する場合と、社用車や自家用車のように会社の上司または取引先の相手が運転する場合では、上座とされる席の考え方が異なるので心得ておきましょう。それぞれ、基本の席次を紹介します。
タクシーでは「運転席の後ろの席が上座」とされています。これは、乗客にとって安全な位置であるといわれているからです。一方、助手席は道案内や支払いの役割があるため、一般的には下座になります。

○タクシーなど第三者が運転する車の席次
1. 運転席の後ろ
2. 助手席の後ろ
3. 後部座席の中央
4. 助手席
一方、運転する人が会社の人間や取引先の相手といった社用車や自家用車の場合は、「助手席が上座」とされています。これは、運転手が第三者ではなく、同じ組織の人間や取引先の相手といった当事者であるため、運転している相手とのコミュニケーションが最も取りやすい場所と考えられているからです。助手席に座ることで会話がしやすく、相手への配慮にもなります。

○上司または取引先の相手が運転する車の席次
1. 助手席
2. 運転席の後ろ
3. 助手席の後ろ
4. 後部座席の中央
ただし、同乗する上司や取引先の相手が上座以外を希望した場合は、その意向を尊重するのが適切です。また、足が不自由な人や和服を着用している人などは、中央ではない乗り降りしやすいドア側の席を優先しましょう。