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乗り物の上座と下座 タクシーと社用車で異なる? 意外に知らない席次マナー
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教えてくれた人:和漢 歩実
車の席次の応用編 7人乗りの車は?
たとえば、会社の上司が運転する車に、自分と取引先の相手が1人というケースを見てみましょう。前述の基本の席次では助手席が上座になりますが、これに従うと、自分だけが後部座席に座ることに。このような場合、取引先の相手には後ろの席に座ってもらうのが適切です。ただし、相手から「助手席に座る」との申し出があったら、そちらを優先してください。
または、取引先の相手が運転する車に、自分と上司の2人が同乗するケースもあるでしょう。この場合も、席次でいうと助手席が上座ですが、上司が後ろの席を希望したり、相手が上司に後ろの席をすすめたりすることもあるかもしれません。状況を見つつ、柔軟に対応することが大切です。
7~8人乗りなど座席が3列ある車の場合、乗り降りしにくい最後列の助手席側の席が下座で、運転席側の席がその次の下座に。それ以外の席は、同様に運転手が誰かで席次が変わります。第三者の場合は運転席の後ろが上座、当事者の場合は助手席が上座になると覚えておきましょう。
電車や飛行機での席次は?

新幹線などは、基本的に窓側が上座、通路側が下座です。3人並びならば、窓側の席が上座、続いて通路側の席、中央席の順になります。ボックス席の場合は、進行方向の窓側が上座、続いて反対方向の窓側、進行方向の通路側、反対方向の通路側の順です。
飛行機も同じく、基本は窓側が上座、通路側が下座になります。3人並びの際は窓側の席、続いて通路側、中央の席の順です。しかし、出入りしやすい通路側を好む人もいるので、あらかじめ確認しておきましょう。
マナーで大切なのは、その場の状況や相手の意向に応じて対応することです。基本を押さえつつ、臨機応変な配慮を心がけましょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
