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「困らせてしまったかも」 オーストラリア人が日本で意外に感じたこと 「10%くらいなのでは」と少なさに驚いたものとは
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日本を訪れる外国人は増加の一途をたどっており、経済効果や地域活性化などさまざまなメリットがある一方で、多くの課題が浮き彫りになっています。初めて日本を訪れているオーストラリア人は、滞在中に困難を感じる場面がありました。いったい、どんなことに困ったのでしょうか。
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夫婦2組で初めての日本旅行
オーストラリア南部に位置するアデレード近郊からやってきた、ミシェルさんとアンさん。ふたりとも日本へ来るのは初めて。それぞれ夫を伴い、夫婦2組での旅行です。バスツアーに参加するなどしながら、9日間で広島や大阪、京都、名古屋、白川郷、富士河口湖、東京をめぐるスケジュールだといいます。
「振り返るとハードなスケジュールでしたね。旅程を出さないと、すぐには訪れた場所すべてを言えないかもしれない……。でも、バスの乗り心地がとても快適で、あっという間に楽しく回れました。富士山がとてもきれいでしたね。心に残る、忘れられない景色です」
そう語るミシェルさんの言葉に、アンさんもうなずきながら、感動した場所を教えてくれました。
「厳島神社も素敵だった。海の中の鳥居が美しかったです」
コミュニケーションを取るのが難しい
日本らしい景観を楽しみ、大満足な様子のアンさんたちですが、旅の途中に困難を感じた場面があったようです。それは、飲食店でのコミュニケーションでした。
「日本で英語があまり通じないのは意外でした。とくに食事のときに感じましたね。東京の繁華街であっても、英語に限定してしまうとコミュニケーションを取るのが難しくて、なかなか注文できなくて。お店の人を困らせてしまったかもしれないです。英語のメニューがあるレストランって考えると、10%くらいなのではという印象です」
観光庁が2024年に実施した調査によれば、訪日外国人旅行者が旅行中に困ったこととして「ゴミ箱の少なさ」(30.1%)に次いで、「施設等のスタッフとのコミュニケーション(英語が通じない等)」(22.5%)が挙げられています。また、英語対応のメニューがない飲食店が多いことや、駅や観光施設の案内表示が不十分であると感じる旅行者も多いことが報告されています。
近年、都心部では多言語表記の看板などが増えてきていますが、コミュニケーションの問題は依然として課題のようです。
困難に直面したアンさんたちですが、この旅行も残りわずか。最後まで日本を満喫してほしいですね。
(Hint-Pot編集部)