仕事・人生
中村江里子さん「とりとめなくおしゃべりをする時間が貴重」 80代でも第一線の母 変わってきた母娘の関係性
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50歳を過ぎて変わる自分との向き合い方
母娘の関係が歳を重ねて変わったように、自分自身との向き合い方にも変化がありました。心身ともに元気でいるために、まずは体づくりをきちんとしようと、48歳のときにキックボクシングを始めたのです。
40代初めの頃から興味はあったけれども、なかなか自分の体のことを考える気持ちの余裕がなかった江里子さん。47歳ごろから「自分の芯のある体を作りたい」と一念発起。偶然、友人が信頼しているトレーナーさんを紹介してもらい、初日からすっかりハマってしまったそうです。
「トレーニングを始めて8年目。週2回、子どもたちの用事や仕事に問題がなければ続けています。体を温める準備運動からスタートし、グローブをつけての練習を毎回1時間ほど。余計なことを考えるまもなく、ひたすらに自分の体と向き合う時間。筋肉は応えてくれる! を合言葉に(笑)、体がしっかりしてきて体幹が鍛えられているのを実感しています」
「50代からが女性は一番輝く!!」と20代の頃から楽しみにしていた江里子さんですが、今は背筋の伸びた70代を目指しているそうです。膝や腰が痛い、歳だからしょうがないと弱音を吐くのではなく、シャキッと背筋の伸びた70代に。常にさまざまなことに挑戦していく──という気持ちを持って、これから先の人生を見つめています。
「夫も私も今のような形での仕事からは距離を置いているかもしれませんが、ふたりとも何もしない人生は考えられないので、何か楽しみながらやっていると思います。先日、青山通りで素敵なご夫妻を見かけました。ご夫妻で華やかなイエローをポイントにしたファションをされていて、あまりにも素敵で声をかけてしまいました。まさに夫とファッションも楽しめる70代、80代になりたいと話していたので、こんなふうに素敵なご夫妻にお会いできて、楽しみが増えました」
2025年春から、YouTubeチャンネル「中村江里子のフランス暮らし」を始めた中村江里子さん。1回目は、バルト家のパリのアパルトマンのルームツアーを公開しました。自分たちが好きなインテリアに囲まれたアートな暮らしを紹介して話題に。これからも、江里子さん発のパリのヴィヴィッドな日常を満喫することができそうです。
(Miki D’Angelo Yamashita)

Miki D’Angelo Yamashita
コロンビア大学大学院国際政治学修士、パリ政治学院欧州政治学修士。新聞社にて、新聞記者、雑誌編集記者、書籍編集として勤務。外信部、ニューヨーク支局、パリ支局、文化部、書籍編集部、週刊誌にて、国際情勢、文化一般を取材執筆。