子ねこを迎えるときは、先住ねことの相性が気になるもの。受け入れて仲良くしてもらえるかは、飼い主さんにとって大きな関心事です。そんななか、X（ツイッター）では、成猫たちにぐいぐいアプローチする子ねこが「かわいすぎる」と話題になっています。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

　◇　◇　◇

“かまってくれそうな相手”を見極め、果敢に攻める子ねこ

　話題の動画には、ねこ用のおもちゃやキャットタワーが並ぶ部屋でくつろぐ、2匹の白ねこと茶白の子ねこが登場します。

　子ねこはまず、毛づくろいをしている手前の白ねこに近づいて飛びかかります。迷惑そうに逃げられてしまうと、続いて隣の白ねこにターゲットを変更。顔に飛びつくような勢いを見せますが、にらまれると、おずおずと後退しました。

　そして再び、最初にアタックした白ねこの元へ。シッポにじゃれつくと再度逃げられてしまいますが、子ねこは懲りずに白ねこを追いかけます。明らかに“かまってくれそうな相手”を見極めている様子です。

「ヨチヨチ子ねこ、勝てそうな相手を選ぶ」――そんなコメントが添えられた投稿には、5.4万件もの“いいね”が集まりました。リプライ（返信）には「勝てそうというか、かまってくれそうなねこさんを選んだ？」「あそぼ圧がすごいw　かわいいな～」「よくわかってる」など、微笑ましく思った人からの反応が続々と寄せられています。

飼い主さんのもとで幸せに暮らす麿白先生とシャオリンくん

　投稿した飼い主さんは、1匹でも多くのねこが幸せになれるよう、ねこの一時預かりや里親募集などの活動を行っています。話題になった動画は2023年春、一時預かりをしていた子ねこの「櫂橙（かいと）」くんが推定生後8週間の頃に撮影されたものです。

　櫂橙くんはとにかく無邪気で、活発だったそう。動画で最初に飛びつかれたのは、2014年5月末に、飼い主さんにお迎えされた男の子「麿白（まろしろ）先生」。優しさあふれる穏やかな性格のため、どうやら櫂橙くんの標的にされてしまったようです。

　そして、飛びつかれていたのは「シャオリン」くん（※）です。2018年10月に保護されましたが、生年月日は不詳。毛並みや歯の状態から、ある程度高齢なようです。保護当時は痩せ細っていましたが、飼い主さんの献身的なケアで、今では健康に過ごしています。

実は子ねこが大好きなシャオリンくん

　動画は麿白先生が逃げたところで終わっていましたが、櫂橙くんはその後、シャオリンくんに再び絡んでいたそうです。

　飼い主さんによると、「遊びたい櫂橙とあしらう麿白、鈍感でよくわかってないシャオリンの構図です。麿白はシャオリンに押しつけられるなら全部任せたい、シャオリンは子ねこ大好きなので一緒に遊びたい感じ」とのこと。それなのに、櫂橙くんは麿白先生にしつこくしていたんですね。

　櫂橙くんは成長が遅く、ほかの4匹のきょうだいねこたちは、すでに巣立ったあとでした。そのため「里親トライアルに出すか否かというところだったので、見守っていました」と、飼い主さんは言います。

　その後、巣立ちを前に前足を負傷してしまい、飼い主さんのおうちでの暮らしが長引いていた櫂橙くん。その成長ストーリーは、YouTubeチャンネル「ねこかます」で見ることができますよ。

※本来は漢字のお名前ですが、常用漢字ではないため、カタカナで表記しています。

○取材協力：ねこかます（@nekokamasu）さん

（Hint-Pot編集部）