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「礼儀でしょう?」 イギリス人が新婚旅行で初訪日 日本へのリスペクトで頑張っていることとは
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異なる文化を持つ国を訪れたときに、言葉や習慣の違いに戸惑うことが少なくありません。とりわけ日本では、独自の礼儀やマナーが根づいており、訪日外国人観光客が新鮮さを感じることも。新婚旅行で日本を訪れたイギリス人女性は、そんな日本文化へのリスペクトを込めた行動を心がけているといいます。いったい、どのようなことを大切にしているのでしょうか。
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新婚旅行で夢見た日本へ 「いつも行きたいリストの中に」
イギリスから初めて日本を訪れた、サムさんとミーナさん夫妻。2週間という限られた日程で、東京、京都、奈良、広島といった都市をめぐる予定です。新婚旅行という、ふたりにとって特別な機会に日本を選んだ理由は、明確でした。
「日本はいつも行きたいリストの中にあったんです。だから、今回は日本にしました。食べ物もとても楽しみだったし!」
日本に到着してすぐ、ふたりにとって印象的だったのは、日本人の細やかな所作でした。
「習慣の違いがあるんだなと感じました。たとえば、何かを購入したり、おつりだったり、両手で渡してくれますよね」とサムさん。イギリスをはじめとする西欧では片手でやりとりすることが一般的なため、礼儀を重んじる日本特有の振る舞いに触れ、新鮮な驚きを覚えたようです。
「頑張って使うようにしている」
文化の違いに加え、日本人の言語に対するスタンスにも、ふたりは興味を抱きました。「日本の人たちは、英語を話すのを少しためらっている感じはするかな。だから、ミーナは頑張って日本語を使うようにしているんだよね」と、サムさんは微笑みながらミーナさんに話しかけます。
「だって、別の国に行ったら、その国の言葉を話すのが礼儀でしょう? その国にリスペクトをするのは当たり前だと思う。『ありがとう』や『ごちそうさまでした』とかの単語しか言えないけれど」
ミーナさんは、少しでも日本語で伝えようと努力していることを明かしてくれました。
観光庁が発表した2024年版の「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」では、「施設等のスタッフとのコミュニケーション」を旅行中に困ったこととして挙げている訪日客が少なくありません。英語表記や翻訳ツールの整備が進み、前年より減っているとはいえ、日常会話ではまだ英語が十分に通じない場面も多いようです。
こうした状況で、ミーナさんのように訪問した国への敬意を示し、自分の言葉で伝えようとする姿勢は、日本文化に対するリスペクトが感じられる行動。たくさんの思い出が残る新婚旅行にしてほしいですね。
(Hint-Pot編集部)