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「嫁に来た以上、勤めは果たしてもらわないと!」 時代錯誤なことを言うダブスタの義姉にモヤモヤ 夫婦カウンセラーがアドバイス

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

ダブスタな義姉がいて、夫実家への帰省が憂鬱に(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
ダブスタな義姉がいて、夫実家への帰省が憂鬱に(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 義実家の行事は「嫁なんだから手伝って当然」と言いながら、自分は夫の実家に一度も行かない義姉──。そんな理不尽な義姉との関係に、限界を感じている女性の悩みを聞きました。夫婦カウンセラーのアドバイスとともにお届けします。

 ◇ ◇ ◇

自身の義理実家には帰らない? 超ダブスタな義姉

 千葉県在住の野原美衣さん(仮名・33歳)は、「結婚してから、長期間の休みが嫌いになった」と渋い表情を浮かべます。その原因は、義理の姉から頻繁に連絡が来るようになったことが原因でした。

「夫の実家で、義姉夫妻が同居しています。それだけならいいのですが、ゴールデンウィークやお盆、正月休みなど長期休暇の前になると、なぜか義姉から電話がかかってきて『今年は伯父伯母がくるから、3日前までに手伝いに来て』『おせちを〇日から作り始めるから、△日までには帰ってきて』などと要求されるんです」

 義実家に行くと、あれこれと指示され、朝から晩までこき使われてしまうそう。

「疲れきった私を見て夫が手伝ってくれようとするのですが『何もしないで! こういうのは女の役目なんだから! 嫁に来た以上、勤めは果たしてもらわないと!』『嫁なんだから手伝って当然』と、時代錯誤なことを言い出すんですよ」

 結婚当初は、郷に入っては郷に従えと思い、義姉に従っていたという美衣さん。しかしよくよく考えてみたら、義姉自身は彼女の夫の実家に帰っている様子がないことに気づきました。義兄は義両親と養子縁組をしているわけでもありません。そこで、今年の正月に勇気を出して、聞いてみたそうです。

「家族全員がそろっているときに『そういえば、義姉さんは義兄さんのご実家に帰らなくて良いのですか?』って聞いてみたんです。すると、義兄は苦笑して『ダブルスタンダードがすごいでしょ。だから、美衣さんも長期休暇くらい自分たちの行きたいとこで、やりたいことしなよ』と言い残し、夕食直前だったのですがどこかに行ってしまいました」

 残った義姉は激怒し、「あんたが余計なことを言うから!」と言って、自室にこもってしまったといいます。

 その後、しばらくして義姉の夫は戻ってきました。そして翌日には、義姉も何事もなかったように、美衣さんにあれこれ指示してきたそうです。しかし、義理の両親や夫が美衣さんに気を使い、そのたびにとても気まずい空気が流れていたといいます。

「帰りの車の中で、夫から『今までごめんね。姉ちゃん強いから、俺たち(夫、義理父母)、いつも何も言えなくて……』と謝られました。でも、これまで守ってくれなかったことに不信感が募っていますし、今後も義姉は変わらないんだなと思うと、どうすれば良いのか悩んでしまいます」

思いやりがない婚姻は、続けてもつらいだけ

「まずは、何が嫌だったのか、どうしてほしかったのか、夫にきちんと伝えましょう」と話すのは、夫婦カウンセラーの原嶋恵さん。もっときちんと義姉に抵抗し、妻である美衣さんを守ってほしかったことなど、取り繕わず、本音をあらかじめメモに書き、夫に伝えてみてほしいといいます。

「伝える際は、決して感情的にならないよう、淡々と話すのがポイントです。感情的になってしまうと『怒りを鎮めるために、適当に謝ってやり過ごそう』と、夫は自身を省みることなく、逃げようとしてしまう可能性があります。夫自身が問題点を真摯に受け止めて、美衣さんに対してしっかりと謝罪をしてくれてから、今後の義実家との付き合い方を話し合うと良いでしょう」

 夫実家の帰省は年1回にする、夫両親と会うときは義実家以外にする、夫婦ともに義姉からの電話にできるだけ出ないようにするなど。義姉としっかり距離を置いて、適切な親戚同士の距離感を作りましょう。

「こうした措置を取っても、義姉の言うことを優先しようとするのであれば、改めて夫との未来について真剣に考えてみると良いでしょう」

(和栗 恵)