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「え? 絵?」「どんな高画質カメラで撮った写真よりも美しい」 美大生が描いたリアルすぎる手に衝撃 作品のこだわりを聞いた
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きれいな手のひらに刻まれた、細いシワ。軽く曲げた指の影──今にも動き出しそうな写実的な作品が、X(ツイッター)で話題になっています。何度見ても写真のように見えますが、実は1枚の画像です。思わず目を疑う作品には、28万件もの“いいね”が。いったい、どのように描かれたのでしょうか。投稿者のなな(@NANA_kome2017)さんに、詳しいお話を伺いました。
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今にも動き出しそう…リアルな作品に海外からも驚きの声
「最近皮膚の凹凸を描くのにハマってる」
そんなコメントともに投稿された1枚の画像。そこに描かれているのは、右手の手首から上の部分です。指の関節に入ったシワや生命線の深さがやけにリアルで、母指球の膨らみからは、やわらかさや温もりが伝わってきます。
軽く曲げた指の影や、爪に当たる光なども丁寧に描かれ、絵とは思えないクオリティ。手のひら全体に細かく刻まれたシワも美しく、皮膚の凹凸が見事に描かれています。
写真にしか見えない一枚に衝撃が走り、投稿には28万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「え? 絵?」「てっきり写真かと……」「絵で皮膚と爪の質感ここまで出せるものなんですか……もうそこに“ある”じゃないですか……すごすぎる」「すごいきれいですね。どんな高画質カメラで撮った写真よりも光の表現が美しいです」など、驚きや称賛の声が国内外から寄せられています。
「遠目で見たらシワや指紋の凸凹がわかりにくくなるように意識」

美術大学に通うななさん。過去にも、手の絵が注目を集めたことがあります。基本的に、どの作品も自身の手をベースにしているそうで、今回話題になったのも、ななさんの手を描いた絵です。作品は、「MediBang Paint」というアプリを使い、タブレット端末で描かれました。
「今までの絵は自然光が当たった手だったのですが、今回は青とピンクの2色のライトが当たったような、やや幻想的色調の絵が描けたので、みなさんに見てほしいと思いました」
手の皮膚の凹凸を表現するためにこだわったポイントは、実際の手を遠目で見たときの印象を意識したこと。
「とても細かく描き込んでいますが、実際の手を見たときのように、遠目で見たらシワや指紋の凸凹がわかりにくくなるように意識しました」
完成にかかった時間は、トータルで1か月。1日1時間から3時間ほどの作業を、コツコツと繰り返しました。「1枚描くのに時間がかかり、1か月から2か月に1度くらいしか投稿できませんが、今後も私の絵を見てくださるとうれしいです」と話します。
こだわりが詰まった作品は、海を越え、さまざまな国の人から称賛の声が上がりました。今回の作品で、「絵は国境、言語、文化を越えるということを実感しています」とななさん。「最近、鉛筆デッサンを描いていないので、たまに鉛筆デッサンも投稿したいと思います」と意欲を見せました。次の作品からも目が離せませんね。
(Hint-Pot編集部)