からだ・美容
歯の治療後すぐのコーヒーはNG? 当日中に避けたほうがいい食べ物とは 歯科医師に聞いた
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歯医者さんで治療をしてもらったあと、「すぐに食事をするのは避けるように」と言われることがあります。実際には、どれくらいの時間を置くといいのでしょうか? また、飲み物はすぐに飲んでもいいのか、治療当日に避けたほうがいい食べ物などについて、歯科医師でLily Smile Dental Clinic院長の相原弘一朗先生に伺いました。
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歯科検診や歯の掃除だけでも、食事はすぐしないほうがいい?
治療の内容によって異なりますが、基本的に、治療後は1~2時間空けてから食事を取るようにしましょう。これには以下の理由があります。
・麻酔が効いているときに食事を取ると、頬や舌を噛んでしまう可能性があるため
・詰め物や接着剤がまだ固まっていない場合、はずれたりずれたりすることがあるため
・抜歯など、出血を伴う処置のあとすぐに食事をすると、かさぶたが取れて出血する可能性があるため
また、歯科検診や定期的な歯の掃除のあとでも、できれば30分ほど時間を空けてから食事を取るのが理想です。歯の表面を磨いたあとは、一時的にエナメル質が弱くなっています。フッ素などの薬剤を塗布した場合、すぐに食事を取ると効果が薄れてしまう場合もあるため、時間をおいてから食事することを推奨します。
治療後すぐに甘い飲み物を飲むのはNG
食事だけでなく、治療のあとに飲むものにも注意が必要です。水は飲んでも問題ありませんが、極端に熱い、または冷たいものは避けたほうがいいでしょう。
<治療後にすぐに飲まないほうがいいもの>
○熱い飲み物(コーヒー、お茶など)
麻酔が効いている間は、頬や舌のやけどに気づけない場合があります。
○甘い飲み物(ジュース、スポーツドリンクなど)
治療後は歯の表面がやわらかくなっており、治療後にすぐ飲むと、虫歯の原因になる可能性があります。
○アルコール
麻酔や出血の影響が出る懸念があります。
治療した当日は食べるものに注意
治療後に時間を置いても、当日中であれば食べるのを控えたほうがいい食べ物もあります。せっかく治療した箇所を悪化させてしまう可能性があるので、気をつけましょう。
<治療当日に避けたほうがいい食べ物>
○硬い食べ物(フランスパン、硬い生野菜、氷など)
詰め物や仮歯、傷口に負担がかかることがあります。
○粘着質のある食べ物(キャラメル、ガム、餅など)
治療した箇所にくっつき、詰め物などがはずれてしまう可能性があります。
○熱すぎる・冷たすぎるもの
神経が敏感な状態なので、刺激になって痛みを感じる場合も。
○刺激が強いもの(辛いもの、アルコールなど)
傷口にしみたり、炎症を悪化させたりする原因になります。
もし、治療後の食事中に詰め物が取れてしまったときは、無理やり自分でくっつけたり、戻したりしないでください。取れた状態のまま、詰め物を持って速やかに歯科医院を受診しましょう。
Lily Smile Dental Clinic院長。患者様一人ひとりとしっかり向き合って質の高い診療を行うために、一部の処置以外は自由診療専門で行っている。診療方針は「患者様本位」であること。患者様の気持ちに寄り添い、患者様ご自身の意向・価値観にあった治療計画をご提案し、納得いただけるまで丁寧に説明。精度の高い治療を提供し、できる限り少ない通院回数で治療を進めている。
○Lily Smile Dental Clinic:https://lilysmiledc.com/
(Hint-Pot編集部)
