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「日本とフランスでは考え方が違う」 フランス人が憧れの日本で驚いた意外なこととは
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マナー意識の高さや思いやりのある振る舞いなど、日本ならではの魅力に感激する外国人観光客は少なくありません。日本にずっと憧れを抱いていたというフランス人夫妻は、初めての日本で、母国との違いにとても驚いたことがあるといいます。ふたりが注目した日本人の行動とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
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日本の食文化や漫画に惹かれて初訪日
初めて日本へやってきた、フランス人のジュリアンさんとオセアンさん夫妻。3週間の滞在で、東京や名古屋、奈良、大阪、京都をめぐります。
ジュリアンさんによると、ふたりにとって旅はライフワークのひとつ。毎年2~3回、計6週間ほど出かけているそうです。
「今年は日本に加えて、夏にフランス南部へ行く予定です。さらに、クリスマス休暇も旅行します。妻はフリーランスで働いているので、僕の日程に合わせてくれてスケジュールを組みます。旅は自分たちにとって欠かせないものだと思っています」
そんなふたりにとって、日本へ行くことは長年の夢でした。「日本の食は魅力的だし、日本の漫画や作品に慣れ親しんできたから、それがイメージとして強く印象に残っていて、いつか来たかったんだ」とジュリアンさんはいいます。
実際に来日した今の思いを聞くと、「東京は巨大な都市。そして人が多い!」と言って目を丸くしたジュリアンさん。どうやら、想像以上の規模に圧倒されたようです。
「本当に、どこでも。街中でも地下鉄でも、お店でも、エレベーターでも」
また、驚いたことはほかにも。母国と違って、日本では見かけることがないこともありました。
「街中でも、地下鉄でも、お店でも、エレベーターでも、スピーカーをオンにして電話している人がいませんよね。それに、音楽を大音量にして、みんなに聞かせながら歩いている人もいない。どこへ行っても、日本人は周囲を尊重していると感じます。本当に、どこでも」
オセアンさんは、日本人の公共の場での立ち振る舞いに、何度も感心させられたといいます。とくに印象的だったのは、通話や音楽の視聴に関するマナーです。周囲に配慮して通話を控えたり、イヤホンを使って静かに音楽を楽しんだりする様子は、日本ではごく当たり前の光景かもしれません。しかし、そうした行動は、オセアンさんたちにとってとても新鮮で、強く心に残ったようです。
「日本とフランスでは、考え方が違うのもあると思います。フランスでは、まずは自分がどうするかがあって、それから周りのことを考えます。でも、日本では先に周りがどう思うか、どうするか、そのあとに自分のことを考えるのかもしれません。まずは周りを尊重する文化なのだと思います」
実際の街を歩くことで体感できる文化の違いは、旅の醍醐味のひとつ。残りの滞在も、日本とフランスの違いを見つけながら、楽しんでほしいですね。
(Hint-Pot編集部)