カルチャー
「英語を話せなくて…」 イタリア人が日本でハプニング 困ってしまったときに感動した出来事とは
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細やかな気配りと相手を思いやる姿勢が、当たり前のように根づいている日本の“おもてなし”文化。海外から訪れた人々にとって、時に想像を超える体験となるようです。約14年前に日本を訪れたイタリア人男性は、旅の途中、あるアクシデントに見舞われました。それでも、日本人駅員が機転を利かせてくれたおかげで、旅を継続できたといいます。今でも印象に強く残っていることとは、いったいどんな体験なのでしょうか。
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格安チケットを手に入れ、16日間の日本旅行を満喫
イタリアの不動産会社に勤める、マッシミリアーノ・ダミーコさんが日本を訪れたのは、およそ14年前。もともと日本に強い関心を抱いており、「魅力的な国」だと感じていたといいます。
ちょうどその頃、アリタリア航空から往復400ユーロ(約4万6000円)の格安チケットが販売されていることを知り、迷いなく日本行きを決意しました。季節は春で、「桜が咲く1週間前くらい」と振り返ります。
16日間の滞在で、まず東京や鎌倉、日光、箱根など関東圏内を満喫。その後、大阪や京都、奈良、広島、さらに大分まで足を延ばしました。残念ながら桜を見ることはできませんでしたが、ヨーロッパにはない日本ならではの風景にとても感動したそうです。
新幹線を利用 乗り継ぎで失敗も
マッシミリアーノさんはこの旅で、新幹線も初体験しました。しかし、途中まではスムーズに移動できたものの、ローカル線への乗り換えがうまくいかず「駅で次の電車に乗り換えるのに、2時間待たなければならない」というアクシデントが。
そのときの、駅員さんの対応が今でも忘れられないといいます。
「僕のチケットをチェックする駅員さんにいろいろ説明したかったけれど、僕も彼も英語を話せなくて……。でも、乗りたい電車の時間を書いたものを渡したら、すべてわかってくれて。30秒で、すぐに僕の予約を変更してくれたんです」
言葉が通じなくても丁寧に対応してくれた駅員さんの優しさに、マッシミリアーノさんはとても感動したといいます。
「すごく対応が早いし、理解力もすごくて驚きました。何も言わなくても、すぐに僕の意図を察してくれたんです」
日本の鉄道は、正確な運行や高い安全性だけでなく、駅員のきめ細やかなサービスも世界から高く評価されています。慣れない国でも、快適に旅を楽しめたというマッシミリアーノさん。ほかの国では味わえない感動が、日本にはあったようです。
※1ユーロ=115円で換算(2011年3月当時)。
(Hint-Pot編集部)