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カルチャー

「アメリカではこの値段はありえない」食事で驚いた日本人ならではの細やかさ 「興味深い経験でした」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・水沼 一夫

デンさん(右端)とデビットさん(左端)【写真:Hint-Pot編集部】
デンさん(右端)とデビットさん(左端)【写真:Hint-Pot編集部】

 海外を旅する時、感じてみたいのがその国特有の文化です。例えば食文化なら、高いものからリーズナブルなもの、ユニークなものまで、まんべんなく挑戦してみたいものですよね。アメリカから訪れたデンさん、デビットさん兄弟に、日本での思い出について聞きました。(取材・文=水沼一夫)

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メイド喫茶はフーターズとは違う

 デンさん、デビットさんは、東京や京都奈良、箱根など日本の有名な観光地を回りました。

 秋葉原ではメイドカフェに足を運び、独自のカルチャーを初体験したそうです。

 次男のデビットさんは、コスプレ文化の魅力についてこう話します。

「コスプレコミュニティーの創造性と自由さが好きです。コミュニティー内の人々が、自分の好きなキャラクターに命を吹き込むために注ぐ努力と献身を見るのは、畏敬の念を抱かせます。コスプレ文化はアメリカや中国でも人気があります。地元で開催されるものから、ロサンゼルスで開催される大きなアニメエキスポまで、多くのアニメコンベンションがあり、コスプレイヤーたちが集まり、ファンと交流します。中国でも、週末にショッピングモールに行くと、女性たちがフルコスプレしているのを見かけたのを覚えています」

 世界的にオタクの街として知られる秋葉原への訪問は心待ちにしていました。

 路上にはさまざま衣装に身を包んだメイドたちが立ち並んでいます。

「メイド喫茶については、そのコンセプトに興味を惹かれ、ずっと体験してみたいと思っていました。アメリカにはそのような店はないです。実際、フーターズのようなレストランがあり、露出度の高い服を着た魅力的な女性たちが、大多数の男性客にサービスを提供しています。しかし、このようなレストランは、メイド喫茶のような『萌え』や『カワイイ』文化とは無縁です」

 日本語はほとんど話すことはできませんが、秋葉原のメイドカフェはインバウンドにも対応しています。有名チェーンの一つに入店すると、ひととおりのメニューを楽しむことができました。

「全体的に、サービスは素晴らしく、カフェで働く女性たちは親切で、メイドというステレオタイプに溶け込んでいました。彼女たちの衣装は古典的なメイドのコスチュームで、料理をサーブするときには、それぞれの女の子が『萌え萌えキュン』のポーズをとってくれた。オムライスやラテに絵を描いてくれたりもしました。しかし、特に私たちが注文した値段の割には、料理はひどいものでした。結局のところ、この経験自体が非常に楽しかったので、気にならなかったです。カフェで気づいたことのひとつは、常連客が多く、そこで働くメイドたちと長く続く関係を築いているように見えたことです。私は常連客としてメイド喫茶に通いたいとは思わないし、その体験を目新しさとしてしか捉えないと思います」

 若干のコスパの悪さは感じつつも、日本滞在の思い出になったそう。メイドとの記念写真も撮影しました。

「ポラロイド文化は、アイドルと一緒にユニークな体験をするかわいい方法だと思います。私はK-POPファンとして、アイドル文化は消費者に好きなスターとのパラソーシャル(一方的)な関係を感じさせるために機能していると理解しています。だから、自分の推しと一緒にユニークな写真を撮ることは、彼女たちへの忠誠を示す楽しい方法なのだと思います」と、納得の様子で続けました。