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からだ・美容

「初めての性行為のような痛みが出る」ことも 実は少なくない“セカンドバージン”女性 産婦人科医が教える正しいケアとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:高橋 怜奈

潤滑ジェルとローションの違いを理解して安全に

 潤滑剤とよく混同されるものに、ローションがあります。ローションの多くは、粘膜ではない体に使って、すべりやボディタッチを楽しむのが目的のものです。ローションという名称であっても、膣内に入れてもOKなものもあるので、潤滑剤を選ぶ際には成分や使用用途をしっかりと確認してください。

「潤滑ジェルは、精製水やグリセリン、ヒアルロン酸などの成分が主体で、膣内に入れても安全です。一方、ローションには、水分を吸収するポリアクリル酸ナトリウムという成分が入っています。これは水分を吸収する素材として、紙おむつや生理ナプキンにも含まれています。安全性は確認されているのですが、水分吸収作用があるため、膣内に使用してしまうと逆に乾燥の原因になってしまいます」

 ローションは、最初は潤滑剤として使えるものの、ピストンを繰り返すうちに乾燥して痛みが出てきてしまう可能性があります。また、潤滑剤とひとくちに言ってても、種類がとても豊富です。自分に合ったものを探しましょう。

おすすめの体位とパートナーとのコミュニケーション

 最後に、久しぶりの性行為には、どのような体位が適しているのでしょうか。高橋先生によると、パートナーと向き合った体位が良いようです。

「久しぶりだと痛みを伴うことがあるため、相手とコミュニケーションを取りやすいスタンダードな正常位や、自分で調整が可能な騎乗位、対面座位などがおすすめです」

 また、恥ずかしがらず、相手に今の自分の状態を伝えることも大切です。痛みや不安があることを共有し、ゆっくりと進めることで、パートナーとの信頼関係もより深まります。

(Hint-Pot編集部)

高橋 怜奈(たかはし・れな)

山王ウィメンズ&キッズクリニック大森院長。日本産科婦人科学会産婦人科 専門医・指導医、女性ヘルスケア専門医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医、日本思春期学会 性教育認定講師。