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「ふと見たら、まさか…」 ジョージア大使が日本の技に驚嘆 「気づかれる大使も素敵」と反響
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丁寧な手仕事やさりげない気遣いといった日本の“おもてなし”文化は、時に予期せぬ形で訪れた人の心を打ちます。日本の文化への造詣が深い、ジョージアの駐日大使館で特命全権大使を務めるティムラズ・レジャバさん。自身のX(ツイッター)アカウント(@TeimurazLezhava)で、日本ならではの技を絶賛し話題になっています。
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「どれほどの努力が込められているのか」
東邦大学創立100周年の祝賀会に参加したことを、15日にXで報告していたティムラズさん。その際、来賓として肩書と名前が書かれた、赤い花のリボン胸章を身につけていました。日本の式典などではよく見かけるものですが、ティムラズさんは16日、感銘を受けたことを明かしています。
「胸につけようとふと見たら、まさかの手書きで、急に手の中に重みが生まれました」。そんな言葉とともに、自身の胸章を机に置いて撮影した動画を投稿しました。リボンでバラの花をかたどった胸章のタレ部分には、美しい筆文字で「駐日ジョージア大使館 特命全権大使ティムラズ・レジャバ」と記されています。
当日の会場では、同じように手書きされた胸章が、多くの参加者の胸を飾っているのを目にしたのでしょう。「何枚も何枚もこれほど丁寧に、どれほどの努力が込められているのか、私には想像もつきません」と、その一つひとつに込められた、手仕事の温かさに思いを巡らせたようです。
日本には、古くから書によって生計を立てる「筆耕」という職業があります。現代でも、名札や招待状、目録など美しい文字が必要とされる場面は今なお多く、芸術的な筆致に心を奪われることもしばしばです。
ティムラズさんは、美しく趣きのある筆跡に感激しました。さらに、手書きであることを取り立てて説明されるわけでもなく、あくまでもさりげなく渡されことに、「このような見返りのない配慮が日本の度量でしょう」と深く心を打たれたといいます。
日本の“おもてなし”の心を汲み取った様子に、リプライ(返信)には、「日本の筆耕を褒めてもらって 書いていない私もうれしいです」「それに気づき、それを書いた職人にまで想いを馳せてくださる特命全権大使のお心遣いに感動しました」「その思いに気づかれる大使も、また素敵でいらっしゃいます」など、感謝と絶賛の声が殺到しています。
(Hint-Pot編集部)