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食中毒のリスクが上がる場合も テーブルの拭き掃除の正解 プロが解説

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

テーブルの拭き掃除は、間違えると汚れを広げてしまう場合も…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
テーブルの拭き掃除は、間違えると汚れを広げてしまう場合も…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 一見、簡単そうなテーブルの拭き掃除。しかし、やり方を間違えてしまうと、きれいにしたつもりが、汚れを広げて逆効果になることもあるようです。とくに梅雨~夏本番にかけての高温多湿シーズンは、わずかな時間で菌が増加し、食中毒などのリスクが高まってしまう可能性も。プロによる拭き掃除のテクニックを、整理収納アドバイザーの伊藤まきさんに教えていただきました。

 ◇ ◇ ◇

乾いた布巾で仕上げ拭きをするのがポイント

 有名なホテルやレストランで清掃員として働いていた経歴を持つ、掃除のエキスパートである伊藤さん。拭き掃除の基本は「濡らした布巾と乾いた布巾」、2つを使って拭き上げることだといいます。

「テーブルを拭き掃除する際、濡らした台布巾で拭いたあとに、自然に乾くのを待っている方が多いようです。しかし、テーブルの材質によっては水分が染み込んでしまい、色落ちやカビの原因になってしまうことも。濡れた布巾で拭いたら、乾いた布巾で仕上げ拭きをすることをおすすめします」

 布巾は毎回、清潔なものを使いましょう。マイクロファイバー製の布巾なら、汚れをしっかりと絡め取り、拭き跡が残りにくいそうです。

テーブルは「直線で折り返さずに拭く」が正解!

 また、拭き方にもちょっとしたコツがあるようです。右から左へ拭いたら、左から右へ折り返すという拭き方をしている人も多いと思いますが、それはNG。拭く方向を変えず、一方向に拭き進めるのが基本です。

「奥から手前、あるいは右から左へと、一方向にまっすぐ拭いていきましょう。イメージとしては、汚れを片側からもう片側へ押し出すような感じでしょうか。また、テーブルの端や角は、拭き残しがちな場所。意識して拭くようにすると、きれいになります」

 オイル仕上げの木製テーブルを使用している場合は、このとき、固く絞った布巾を使いましょう。水に弱いため、水が長時間残るとシミや変色の原因になるからです。また、アルコールに弱いので、除菌スプレーなどは使わないようにしましょう。

 一般的なダイニングテーブルで使われている、お手入れが簡単なメラミン化粧板の場合は、通常の水拭きでOK。汚れがひどい場合も、メラミンスポンジでこすれば落ちます。ただし、傷がつきやすいので、ゴシゴシと強くこするのはNGです。

「ガラス製のテーブルは、汚れが目立ちやすいもの。アルコールスプレーを吹きつけてから、乾いたマイクロファイバークロスで拭き上げるときれいになります」

 なにげなくやっているテーブルの拭き掃除も、道具の使い方や拭き方を少し工夫するだけで、仕上がりにぐんと差が出ます。食事をする場所だからこそ、清潔に保ちたいですね。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
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