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「北枕ってどうしてダメ?」 日本人が気にする枕の位置 由来と本来の意味を葬儀社が解説し話題に
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北枕は「縁起が悪い」といわれ、避けてきた人もいるでしょう。心地良く眠るためにも、寝具は正しい位置に置きたいところですが、実際はどうなのでしょうか。神奈川県の葬儀社・杉浦本店は公式TikTokアカウント(sugiurahonten)で、北枕の由来や意味などを説明しています。
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「実は故人様へ最も敬意のある寝かせ方」
亡くなった方を安置する際に、頭を北に、足を南に向けて寝る「北枕」にする習慣があります。そのため、子どもの頃に「北枕は縁起が悪い」と教わって、今でもなんとなく避けている人は少なくないでしょう。
同アカウントは、「~葬儀社が教える~ 北枕ってどうしてダメ? 正しい理由を解説」と題した動画で、北枕について解説しています。それによると、北枕は「実は故人様へ最も敬意のある寝かせ方」です。
それは「仏教ではお釈迦様が亡くなったときに、頭を北に向けて亡くなったと伝えられていて、それにならって故人様は北枕でお休みいただく」から。そのため、「北枕=敬意の表れ」だといいます。そのうえで、生きている人が北枕を避ける傾向にあるのは、「縁起を担ぐ文化」で、「迷信」だと指摘しました。
箸や着物など、意外と多い葬儀にまつわる風習
なお、葬儀に関する風習や言い伝えは「北枕」だけではありません。たとえば、自分の箸から他人の箸へ直接食べ物を渡す「箸渡し」や、箸と箸で食べ物を受け渡す「拾い箸」も、火葬の際に遺骨を拾う動作に似ていることから、日常では避けるべきとされています。
また、着物を左前(右側を上にして着る)に着せるのは、亡くなった方に対しての着付け方法であり、生きている人がそれを真似るのは縁起が悪いとされています。
このように、葬儀にまつわる迷信や風習にはさまざまなものがあります。こうした風習や言い伝えに、必要以上に神経質になる必要はありませんが、地域や家庭ごとの慣習にそっと寄り添う気持ちは大切にしたいものです。
(Hint-Pot編集部)