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「必要なものは、それだけ?」 日本人ママが受けたカルチャーショック ハワイの絵の具セットを見て驚いた理由とは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

日本と大きく違う! アート教育の現場

5. 絵の具
 私が小学校で一番好きだった授業は、図工です。絵の具、パレット、バケツ、筆、水気を拭き取るタオル、それらを入れるバッグ。使い終わったら一つひとつきれいに洗って、片づけるところまでを指導するのが日本の教育です。

 それがハワイでは、絵の具セットといったら、8色の絵の具と筆が1本だけ。日本だと100円ショップで売られているような簡易的なものが、学校からの指定品になっています。最初は「必要なものは、それだけ?」と、カルチャーショックを受けました。

 それしか必要ない理由は、授業時間の少なさにありました。ハワイには、月に1度しかアートの授業がありません。しかも、我が子が通う学校では、片づけが必要ないような塗り絵程度のものしかやらないそう(州や学校によって異なります)。

 そんな学校の不足を補うように、市が運営する無料のプログラムが、放課後に地域の公民館で実施されています。スポーツをはじめ、STEAM(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、アート、マスマティクス、それぞれの頭文字の略)が無料で学べるので、人気のあるクラスはすぐに予約枠が埋まってしまいます。

 ある日の定刻にスタートした、無料プログラムのオンライン予約。その激戦を制し、9月から息子はSTEAM、娘はアート&クラフトのクラスに参加できることになりました!

 この無料プログラムの良い点は、学校ではほとんど教えてくれないスポーツ(バスケットボール、バレーボール、アーチェリーなど)やSTEAMが学べること。それらを外部の講師が受け持つことで、学校の先生が激務にならないというメリットがあると感じています。

 子どもたちが使う文房具を通して見えてくる、文化の違い。驚いたり感心したりしながら、親としても学ぶことが多い毎日です。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。