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「給食の時間だけは楽しかった」 日本の小学校との“カルチャーギャップ”に苦しんだハワイ育ちの男の子 長すぎる夏休みをどう過ごす?

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

サマースクール初日。5歳の娘は緊張していたものの、「ブルーイ」のデコレーションを見てテンション爆上がり!【写真:i-knoe】
サマースクール初日。5歳の娘は緊張していたものの、「ブルーイ」のデコレーションを見てテンション爆上がり!【写真:i-knoe】

 5月末から約2か月に及ぶ、ハワイの子どもたちの“長すぎる”夏休みもいよいよ終盤。8歳の息子と5歳の娘をハワイで育てる、46歳・主婦ライターのi-know(いのう)さんは、今年の夏休みをどう過ごしたのでしょうか。第57回のテーマは「ハワイのサマースクール」です。

 ◇ ◇ ◇

ハワイ在住の日本人は、夏休みに子どもを日本の学校に通わせるケースが多い

 ハワイの小学校は5月末に修了し、8月初旬に新学期を迎えるまでの約2か月間が夏休みです。この“長すぎる”期間をどう充実させるかは、ハワイのみならず、アメリカで暮らすママさん&パパさんにとって最大のテーマ。ハワイに住む日本人の場合は、日本に一時帰国し、子どもを日本の学校に通わせる人が多い印象です。

 ハワイはアメリカ本土より日本に近く、航空券も比較的安いので、年に1~2度、子連れで日本に帰るファミリーも珍しくありません。

 我が家も昨年、小学1年生だった息子を日本の小学校に通わせましたが、今年は息子の反対を受け、日本への一時帰国を断念しました。日本とアメリカの小学校の“カルチャーギャップ”に触れ、あまり居心地が良くなかったそうです。

「給食の時間だけは楽しかったから、また食べたい」と言っていますが、そのためだけに日本の小学校へ通わせるわけにはいきません。

「海外に拠点を移すなら小学2年生まで」がおすすめの理由

 先ほど「ハワイで暮らす日本人ファミリーは夏休み期間中、日本の学校に子どもを通わせる人が多い」と書きました。しかし、子ども自身が心から楽しんでいるかというと、それはまた別の問題です。

 親が「日本の学校で日本語や日本の文化を学んでほしい」と願う一方、子どもは“カルチャーギャップ”に苦しんだり、日本語での授業についていけなかったりするなどの問題があります。学年が上がるごとに、日本の小学校へ通わせるご家庭が減っていくのが現実です。

 昨今、子どもを海外留学させたい日本のご家庭は増えていると思いますが、個人的には小学2年生くらいまでに海外へ拠点を移す(または、夏休みだけ短期留学させてあげる)ほうが、子どもへの負担が少ないと思います。

 理由のひとつは、2年生頃から文章の読み取りや思考力がより求められるようになり、学習内容のレベルも一段階上がることです。もうひとつは、子ども同士の会話が建設的になり、言葉によるコミュニケーションを通じて交友関係を築くようになるのが、この頃だからです。おそらく、日本でも同じではないでしょうか。

 例外として、サッカーができる子は、言葉が通じなくてもすぐに友達ができる傾向にあります。英語が話せなくても、ボールを通じてコミュニケーションが取れる――それが、世界中でサッカーが愛される所以なのでしょう。海外留学を考えているご家庭は、日本にいるうちに英語だけでなく、子どもにサッカーを習わせておくのもひとつの手かもしれません。