カルチャー
イタリア人「全部一緒に出てくる」 日本の食事で感じた母国との違い 「小さなカルチャーショック」を受けたこととは
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海外旅行をしていると、思わぬところで驚きや発見があるものです。これまでに2度の訪日経験があるイタリア人のミケーレ・パパーニョさんも、そんな体験をしたひとり。日本で食事をしていたときに気づいた、母国との大きな違いに戸惑ったといいます。いったい、どんなことがあったのでしょうか。
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日本に興味を持ったのはアニメがきっかけ
ミケーレさんが日本に興味を持ったのは、弟から教えてもらったアニメ作品がきっかけでした。
「いろいろな国の映画を観ていたんですが、どれも似たようなストーリーでつまらなく感じていたときに、弟が『進撃の巨人』を教えてくれたんです。ストーリーがとてもオリジナルで感動しました。そこからほかの日本のアニメや映画も観るようになって、世界がパッと開けた感じがしました」
日本のアニメに魅了され、しだいに「リアルな日本の生活を体験してみたい」と思うようになり、2011年に初訪日を果たしました。
その後、2024年に学生ビザを取得して再び日本へ。横浜で日本語学校に通いながら、幼稚園で英語を教える仕事も経験しました。
「1歳から10歳の子どもたちと遊びながら英語を教えるのは、本当に楽しかったです。日本での生活は毎日が発見の連続でした」
日本の食事の出し方に困惑
そんなミケーレさんが日本でとくに印象に残ったのは、日本の食事スタイルでした。ホームステイ先での食事で、母国との違いに気づいたといいます。
「小さなカルチャーショックだったことは、食事。イタリアでは前菜から始まり、次にプリモ・ピアッティ(パスタやリゾット)、セコンド・ピアッティ(肉や魚料理)というように順番でお皿が出てくるのですが、日本の家庭ではたくさんのお皿が全部一緒に出てくるという食べ方でした」
ミケーレさんによると、イタリアでは料理が順番に運ばれてくるのが一般的だそう。レストランではもちろん、家庭でも基本的には一皿ずつ出すスタイルが多く見られるといいます。
一方、日本の食事は「一汁三菜」に代表されるように、ご飯、汁物、主菜、副菜が最初から一緒に卓上に並ぶのが基本です。家庭ではこの形式が主流ですが、店によっては一品ずつ順番に供される場合もあります。
複数の料理を同時に並べて食べる日本のスタイルに、ミケーレさんは最初は戸惑ったそう。「そのことを説明したら、日本人はみんな、へー、そうなんだって驚いていました」と振り返ります。
日本の食事スタイルにも慣れ、おいしいものをたくさん楽しんだというミケーレさん。また日本へ来たときには、新たな文化の違いを見つけてほしいですね。
(Hint-Pot編集部)
