Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

海外ニュース

「子どもたちに“無償で”労働をさせるのは反対」の声も 日本では当たり前の給食当番 ハワイで割れる意見に日本人ママは驚き

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

ハワイに給食当番があるのは日系人が多いから?

その名も「Bento ランチボックス」。ハワイでは「bento」という言葉が浸透している【写真:i-know】
その名も「Bento ランチボックス」。ハワイでは「bento」という言葉が浸透している【写真:i-know】

 念のため、アメリカの別の州で子育てをしているママ友に、子どもが通う学校に給食当番があるのか聞いてみました。結果、オハイオ州、ミシガン州、イリノイ州、ワシントン州のママ友が通わせている小学校にはないようです(学校によってはあるかもしれません。ご了承ください)。

 この話を、ハワイ生まれの夫に報告すると「僕が小学生だった頃も、高学年の生徒が持ち回りで給食当番をしていたよ」とのこと。「ハワイには昔から日系人が多いから、日本の文化を継承しているのかもしれないね」と分析していました。

 確かに、日本の多くの食文化がハワイには浸透していて、たとえば「bento(弁当)」「musubi(むすび)」「chicken katsu(チキンカツ)」という日本語が、ハワイでは日常的に使われています。

掃除と片づけは日本の誇れる文化

 掃除や片づけに関しても、習い事や学校の指導者が「ジャパニーズ・ウェイ(日本のやり方)で、みんなでやりましょう!」と、ポジティブな意味合いで子どもたちに呼びかける人もいます。

 その一方で、ハワイの教育従事者のなかには、給食当番や掃除に関して「子どもたちに“無償で”労働をさせるのは反対」という意見を公に述べている人がいるのも事実。給食当番や掃除を無償の労働ととらえているのは、私にとって新しい視点だったので驚きました。

 いずれ日本にも、欧米のそのような価値観が押し寄せてくるのでしょうか……!? 遠い未来、日本の教育制度が変化しようとも、掃除と給食当番――この2つは残してほしいです。世界に誇れる日本の文化だと思います。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。