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「一瞬、青いヒガンバナに見えませんか?」 身近なアイテムで表現 幻想的なアート作品に反響 「なんて涼しげな透明感」「めちゃくちゃきれい」
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放射状に広がる細長い花弁が美しいヒガンバナ。鮮やかな赤色のものが一般的によく見られますが、X(ツイッター)では、なんとも幻想的なブルーのヒガンバナが話題になっています。実は、ある身近なアイテムを使ったアート作品のようです。投稿者の岡本なう(@okaphotoart)さんに、詳しいお話を伺いました。
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美しい「青いヒガンバナ」 “正体”に驚き!
「一瞬、青いヒガンバナに見えませんか?」
そんな書き出しで投稿された1枚の写真。そこには土から伸びる、緑色の細い茎が2本写っています。その上部には、色鮮やかな青い花が咲いているかと思いきや、なんとこれは、プラスチック製の青い洗濯バサミを巧みに組み合わせてヒガンバナを表現したものでした。
細長くて青い洗濯バサミは放射状に広がり、先端がわずかに透明感を帯びて輝いています。日常の身近な素材をアートに昇華させた、独創的かつ幻想的な作品です。
投稿には、1.8万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「なんて涼しげな透明感のある艶やかなヒガンバナ!」「めちゃくちゃきれいです! 透けてる感じがとても好きです」「一瞬以上にずっと見えてます」など、絶賛の声が多数寄せられています。
毎年恒例、洗濯バサミで表現するヒガンバナ

洗濯バサミでさまざまなアートを制作している岡本さん。2021年3月からSNSを中心に、洗濯バサミ専門のフォトグラファーとして活動しています。洗濯バサミのヒガンバナは、2022年から毎年制作して撮影しているそうです。
「当時は秋が来るタイミングで、季節の花としてヒガンバナを作ろうと思ったのがきっかけでした。ただ、思ったようにいかず試行錯誤して、赤や白のヒガンバナを投稿していたんです。そこへ、フォロワーさんから『青いヒガンバナが人気ですよー』とコメントで教えいただき、それをきっかけに青いヒガンバナも制作するようになりました。偶然それがバズり、毎年、洗濯バサミの青いヒガンバナを恒例にしています」
偶然のコミュニケーションから生まれた青いヒガンバナ。制作時間は1本2時間で、細部にまでこだわっています。
「園芸用の支柱に、緑の被膜の針金で6つの花柄を作ります。そこにフローラルテープを巻き、6本の針金でおしべを作り、それもフローラルテープで巻きます。その上から、洗濯バサミで挟める部分を6つ作ります。これが花びらになります。この工程で6つの花を制作したら、おしべの先に半球のパールを接着して完成です」
丁寧な作業で完成した、洗濯バサミの美しいヒガンバナ。撮影についても毎年苦労があるといいます。
「洗濯バサミという日用品の存在感を生かしつつ、自然界には存在しない青いヒガンバナが庭に咲くイメージを表現するため、雑草を夏の間から伸ばしたり、逆に刈り込んだりして準備します。それでも、日光の強さや雑草の量などで思うように撮れないこともあり毎年、試行錯誤しています」
