Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

海外ニュース

「ウェッ……なんだか気持ち悪いわね」 フランス女子がドン引き 衝撃を受けた、日本食の食べ方とは

公開日:  /  更新日:

著者:Yo

アメリカで売られていた「MOCHI」と呼ばれるアイス【写真:Yo】
アメリカで売られていた「MOCHI」と呼ばれるアイス【写真:Yo】

 世界中で高く評価されている日本食。海外でも気軽に楽しめる機会が増えています。ただ、日本とは少し異なる形で親しまれているものも、なかにはあるようです。6月下旬からアメリカ・ロサンゼルスに住むYoさんが、アメリカ暮らしの実情や、外国人から見た日本の印象などを綴るこの連載。第11回は、語学学校で出会ったヨーロッパの女性が抱いていた、日本のある食べ物の印象についてです。

 ◇ ◇ ◇

フランス人とスイス人の女性が「一番好きな日本食」に驚き

 筆者が通う語学学校でも、日本食に好印象を持つ人は少なくありません。フランス人とスイス人の女性に、日本食について聞くと「一番好きな日本食は餅よ」と、スマートフォンの画面を見せながら教えてくれました。

 しかし、そこには日本の餅とはかけ離れたスイーツが映っています。見た目は丸いものの、とても色鮮やか。まるでマカロンのようです。

「これが餅?」と驚く筆者に対し、事もなげでした。彼女たちの国で「餅」といえば、「Mochi glace」というアイスのことだといいます。やわらかい求肥の生地に包まれたアイスで、スーパーマーケットなどで一般的に売られているそうです。

 もちろん、日本にも餅とアイスをかけ合わせたスイーツはあります。ただ、日本で餅といえば、こんがりと焼いてしょうゆをつけたり、きな粉やあんこと一緒に食べたりするのが一般的です。

 彼女たちは、そんな本来の形を知りません。日本ではもち米から作られていることを伝えた途端、「えっ、考えられない! こ、米が餅に……日本では普通なの? しょうゆをつけて食べるの!?」と愕然。実際にしょうゆ餅の画像を見ると「ウェッ……なんだか気持ち悪いわね」と、ギャップにドン引きでした。

 湯気が立つ餅つきの動画にも興味津々。「こんなに熱々だなんて……。絶対に食べたくない」と苦笑いしていました。普段、好んで食べている餅との違いが大きく、想像できないようです。

「パパは本当の餅が熱々だなんて知ったら、びっくりするわ」

 翌日、別の友人が、アメリカで売っている餅アイスを買ってきてくれました。バニラ、チョコレート、抹茶など味はさまざまです。食べた瞬間、思い出したのが、ロッテの大人気アイス「雪見だいふく」。本家ほどのもちもちとした食感はないものの、味が似ていました。

 餅アイスを教えてくれたフランス人は、「パパは私の好物が餅だって知っているから、いつも買ってきてくれるの。でも、本当の餅が熱々だなんて知ったら、びっくりすると思うわ」と笑っていました。

 世界に広まった日本の食文化は、誇れるもの。認識の違いに少し複雑な気持ちはありますが、違った形でも、日本食に興味を持ってくれるのはうれしく思います。いつか“本場”の餅も試してみてほしいですね。

(Yo)

Yo(ヨウ)

新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばでアメリカ・ロサンゼルスに拠点を移した。大学時代はバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。仕事を含めて20か国近く訪れたものの、意思ばかり伝えてリスニングが苦手な一方通行イングリッシュに終止符を打つべく、英語習得にも励んでいるところ。