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「日本の小学校は、子どもやその親のことを疑っていないんだ!」 日本とアメリカ、宿題の意外な違いとは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

宿題をあまり出さない学校が増えている

「じゃあ、宿題はどうするの?」というと、私周辺ではまだまだ“紙の宿題”が多い印象です。日本のように低学年の子どもだけでなく、ハワイでは小学校高学年になっても紙の宿題を持ち帰るケースがほとんど。ときどき、学校と共有している学習アプリで宿題をすることもありますが、その際は家庭のノートパソコンを使っています。

 ところが近年、宿題をあまり出さない、前衛的な学校が増えてきました。小学校高学年になっても、宿題は1日あたりプリントが1枚という学校も珍しくありません。私の息子も、3年生ですが宿題は1日プリント1枚。しかも、2~3分で終わってしまうほど簡単なものです。

 日本では、小学3年生ともなると宿題の量が多いと聞きます。焦りを感じた私は息子に別途、プリントを1枚やらせています。

 さらに驚くのは、ハワイでは宿題を渡しても「やりたければ、やってください。やらなくてもいいです」と、子どもや親の判断にゆだねる学校が増えてきていること。なかには、宿題をやったとしても提出を求めない学校さえあります。

 この“宿題ゼロ”傾向は、友人一家が暮らすイリノイ州(教育上位州!)のとある地域でも、同様だそうです。

 ちなみに“宿題ゼロ”の学校に子どもを通わせている保護者の間では、意見が分かれています。「宿題をもっと出してほしい!」という意見もあれば「宿題にかかる時間を遊びや習い事に使える!」という人もいて、賛否両論です。

宿題をたくさん出す必要はあるのか

アルファベットの「u」の書き方を指摘する、日本並みに厳しい先生も! アメリカの教材は、人種の多様性に配慮したデザインに【写真:i-know】
アルファベットの「u」の書き方を指摘する、日本並みに厳しい先生も! アメリカの教材は、人種の多様性に配慮したデザインに【写真:i-know】

 下の子は現在、小学1年生で、担任は宿題が多い先生として有名です。なんと1日あたりプリント5枚に加えて、毎日10分以上の読書が課せられています。娘は遊んだり、ぐずったりしながら宿題をやるので、すべてを終えるのに1時間近くかかることも……。

 その姿を見ていると「学校でしっかり学べている子どもに対して、これほどの宿題は必要だろうか」と、親として感じています。

 というわけで、今回は宿題をテーマに考察してみました。結論、「宿題は紙とデジタルどちらがいいのか」「1日のベストな宿題の量は?」「そもそも宿題は必要なのか」という問いの答えは、それぞれの学校や親の考え方によって違うのでしょう。

 ただ、個人的には、今後は“宿題ゼロ”に向かっていったほうが、多忙な子どもたちの負担を減らせますし、子どもたちにとって「自分のやりたいことを、もっと追求できる時間が増やせるのではないか」と思うしだいです。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。