Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

重婚日記~笑撃の結婚生活~ 第3話「高収入サラリーマンの夫は、多重債務者だった」

公開日:  /  更新日:

著者:Rocco

教えてくれた人:坂本 尚志

夫の多重債務が発覚し波乱(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
夫の多重債務が発覚し波乱(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 戸籍のある日本で「国内で重婚」が起こり得るとは――。役所に提出した婚姻届は正式に受理済みでしたが、本人も気づかないまま制度の盲点にはまっていたようです。普通の結婚生活のはずが、想定外の出来事が続き、日常は一変しました。何が本当で、何が嘘だったのか。これは、波乱と笑い、そしてレジリエンスに満ちた、ひとりの女性の実話です。

 ◇ ◇ ◇

“滞納ドミノ”からの、借金発覚

【前回までのあらすじ】
元職場の先輩だったアメリカ人男性と結婚したRoccoさん。結婚を機に夫の部屋で暮らし始めたものの、ヘルニアで入院した夫が病院から脱走したり、電気代の滞納で真っ暗な部屋で生活したりと、まさに波乱の幕開けだった。それでも、やがてふたりは戸建てへ引っ越し、穏やかで楽しい日々を送るように。ところが、結婚生活2年目に入ったある日、役所から「差し押さえ勧告」の催告書が突然届き、幸せな日常に暗雲が垂れ込めるのだった。

 まさか重婚されているとも知らず、アメリカ人の夫と結婚して2年目のある日、役所からの見覚えのない封筒が届いた。夫が以前住んでいた市からの、税金滞納の督促状だった。

 私の悪い予感は的中した。この「催告書」の発覚以降、そこから雪崩のように、保険料やら年金の滞納も発覚する。ひとり暮らしを始めて以降、夫は税金を一切払っていなかったようだ。

 さらにはなんと、消費者金融からの督促まで届き始めた……!!! どうやら借金もあるらしいことがわかり始める。1社目の消費者金融から督促が届いたとき、夫に聞いたらほかにはないと言っていたのに……。その後も次々と、複数の会社に借金があることが判明したのだった。

1回目の離婚宣告

 なんと、高収入サラリーマンの夫は多重債務者だった。

 その事実に打ちひしがれる。私自身は借金どころか、リボ払いもしないタイプなので、どうして稼いでいる以上のお金を使う必要があるのか、まったく理解できなかった。しかも、夫は服にも持ち物にも、ほぼお金をかけていないのに、いったいどこにお金がかかっているのか? 理由はあとになってわかった。

 そもそも借金を始めた時期もきっかけもよくわからないけれど、お金がない理由は、借金返済と高額な養育費だった。

 次々と判明する不払いや借金に対して、さすがに不安と不信が募り、このままでの婚姻継続は無理だと思った。そこで私は「お財布を私に預けて債務整理するか、離婚か、選んでほしい」と伝えた。結婚3年目、1回目の離婚宣告だった。