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ヘンリー王子 「ゾウ」の写真記事をめぐり不服を申し立てるも棄却 英紙報道
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足に繋がれたロープをトリミングしてSNSに投稿したと批判されて
ヘンリー王子が、昨年4月に英大衆紙の日曜版「メール・オン・サンデー」の記事について「正確な記述をしていない」と不服申し立てをした件で、英国の新聞審査機関「独立新聞基準組織」は王子の訴えを棄却したことが明らかになった。英メディアが報じた。問題となった記事は、王子が自分のSNSに投稿したゾウの画像がもともと足をロープで繋がれている写真だったにもかかわらず、その部分をトリミングして「アフリカの驚くべき自然を写した一枚」とした、と批判した内容だった。
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英大衆紙「ザ・サン」が報じたところによると、ヘンリー王子が不服とした「メール・オン・サンデー」紙の記事は、王子が自身の公式インスタグラムに投稿した「ゾウの写真」に関するもの。王子はこの写真に「アフリカの驚くべき自然を写した一枚」とキャプションをつけて自身のインスタグラムに投稿したという。
ところが、記事ではゾウの左の後ろ足をロープでくくりつけてある部分がトリミングされたと指摘。ゾウの全体がしっかり見える写真を掲載した上で「無理やり引きずられて、脅されて」という見出しをつけ、「ヘンリー王子が知らせなかった部分がこれ。どこが自然なのか」という記事を掲載した。
ヘンリー王子は、この写真自体はすでに2016年の英王室の公式サイトに掲載されており、「事実を隠した意図はなかった」とし、王子がわざと写真からロープを削除したかのように見せかけた「メール・オン・サンデー」紙の記事は「不正確だ」と不服を申し立てたが、「独立新聞基準組織」はヘンリー王子の訴えを認めなかった。
しかし、そもそもこの左足のロープをトリミングして「意図はなかった」という言い訳は苦しいのでは? やんちゃが売り物だった次男のヘンリー王子だが、こうした思慮の浅い行動を見ると、王室というくさびがなくなった今後がやや不安になる今回の棄却騒動である。
(イギリス・森昌利/Masatoshi Mori)