話題
「ふれあい牧場ではない」 来場者の問題行為に注意喚起 引退馬牧場が訴える、馬へのマナーとは
公開日: / 更新日:

引退した名馬たちが余生を過ごす牧場で、一部来場者のマナー違反が問題になっています。過去に中央競馬のG1レースを勝った馬などをはじめ、現役生活から引退した馬の生涯を支援する「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」(北海道日高町)が公式X(ツイッター)アカウント(@Versailles_Farm)で注意喚起を行い、大きな反響を呼んでいます。
◇ ◇ ◇
先月末にG1馬・エイシンフラッシュが入厩したヴェルサイユリゾートファーム
「お願いとご理解のお願い」との書き出しで、注意を呼びかけた同ファーム。10月末に入厩したG1馬・エイシンフラッシュをはじめ、多くの馬たちを見に来る人が増えていることに感謝を示しながらも、深刻な問題が発生していることを明かしました。
投稿によると、一部の来場者が馬の革無口(馬の顔につける馬具)を持参したウェットティッシュで拭くなどする場面があったとのこと。馬具に許可なく触れる行為は、馬にストレスを与えるだけでなく、安全面でも問題があります。
こうした事態を受け、同ファームは見学時の注意事項を4つ、改めて明記しました。
・馬には近づきすぎない(距離を保って見学)
・ニンジンをあげていい馬/ダメな馬を必ずマップで確認(マップは日々アップデートされています)
・馬具、道具には許可なく触れない
・牧場スタッフの指示に従う
「当牧場は『自由に“見学”できる牧場』としてみなさまに開放していますが、その自由は、ルールとマナーの上に成り立っています。ふれあい牧場ではありません」と強調する同ファーム。もし守ってもらえない状況が続く場合、見学そのものを中止せざるを得なくなる可能性にも言及しました。
この投稿には、9000件に迫る“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「馬第一に考えて行動してほしい」「どうして、こういう方が現れるんですかね? 馬のこともう少し勉強してもらいたい。決まり事はちゃんと守ってほしいです。本当、常識なさすぎ」「馬も人間も一緒だろうに。いきなり知らない人に触られたらどんな思いする?」といった意見が並んでいます。
ファンの善意や愛情が、かえって馬たちにストレスを与えてしまうケースは少なくありません。同ファームは、投稿の最後に「馬たちが穏やかに過ごせること、そしてみなさまが心から楽しめる場所であるために、どうか今一度、見学ルールのご確認とご協力をお願いいたします」と呼びかけています。
(Hint-Pot編集部)