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娘の七五三で義姉が非常識行動 夫の無責任さに愛情が冷めた妻 夫婦カウンセラーがアドバイス
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

子どもの成長を祝う七五三は、本来なら、家族みんなが笑顔で迎えるはずの一日。ところが、その“お祝いの日”がきっかけで、義姉家族との関係に深い溝ができてしまったという女性がいます。さらには、夫への愛情も目減りしてしまいました。おめでたい場で、いったいどんなことが起きたのでしょうか。夫婦カウンセラーのアドバイスとは。
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出張カメラマンサービスを断っていたのに…
数年前から、義姉家族とはなるべく距離を置くようになったという、九州在住の春日ナオさん(仮名・40代)。きっかけは、娘と甥の七五三祝いでした。
ナオさんには7歳の娘が、そして義姉家族には5歳の男の子がいたため、同じ日に七五三のお参りをすることに。ナオさんの家族は出張カメラマンを手配しており、一緒に申し込むかを事前に確認しましたが、義姉は「うちは写真館で撮るから」と断ったそうです。ナオさん一家と義両親は撮影がある分、待たせてしまうため、義姉家族だけ少し時間をずらして集合することにしました。
ところが当日、神社へ到着すると、なぜか義姉家族の姿がすでにありました。どうやら、弟であるナオさんの夫に時間を聞いて、やってきたようです。
少し嫌な予感がしながらも、撮影がスタート。すると、義姉はさりげなく甥を、ナオさんの娘の隣に立たせ、写真に入り込ませようとしてきました。カメラマンに姉弟かどうかを尋ねられたナオさんは、「いとこです」と正直に答えたそうです。
すると、カメラマンからは原則、1家族ごとの申し込みになっており、追加料金を支払えば一緒に撮影してくれると説明されました。しかし、義姉夫婦はそれなら自分たちで撮るから良いと断ったといいます。
それにもかかわらず、義姉は「空気を読んで、姉弟だって言ってくれれば良かったのに」「ちょっと一緒に写るくらい良いでしょう」と、ぶつぶつと文句を言っていたそう。義姉家族を待たせる形での撮影となり、ナオさんは気まずい思いでカメラの前に立ち続けました。
さらに、ご祈祷中にもトラブルが起きました。義姉の夫がスマートフォンで写真や動画を撮り始め、やんわりと注意を受けてもやめません。とうとう神主から強く注意を受けて、ようやくやめる始末でした。ほかの参拝客の目もあり、ナオさんは恥ずかしさで頬が熱くなったといいます。
それまで義姉家族とは、年に2度ほど義実家で顔を合わせる程度の関係でした。これほどおかしな言動が目についたのは初めてだったと、ナオさんも困惑。「そんなに写真が欲しかったなら、素直に追加料金を支払えば良いだけなのに、不思議でなりません。せっかくの七五三が険悪な雰囲気で終わってしまい、本当に残念でした」と振り返ります。
「非常識な行いをする義姉夫婦にも腹が立ちましたが、義姉を止めようとしなかった夫の態度に、愛情がガクンと冷めてしまいました」
お互いに、自分の家族への応対に責任を持つことが大切
愛情が冷めてしまうのは無理もないエピソードですが、これ以上、心がすり減らないようにするにはどうしたら良いのでしょうか。夫婦カウンセラーの原嶋恵さんは、こう話します。
「今回のようなケースでは、義姉の非常識さよりも“夫がどんな立ち位置を取るか”がカギになります。夫がどちらにも良い顔をしようとして中立を装うと、結果的に妻だけが負担を背負う構図になりやすいです」
原嶋さんによると、こうしたトラブルを防ぐには、“それぞれが自分の家族の振る舞いや応対に責任を持つ”という意識を共有しておくことが大切だといいます。
「義実家の言動や振る舞いに関しては夫が対応し、妻側の親族に関しては妻が調整する。そうすることで、どちらか一方が板挟みになったり、相手の家族への不満をひとりで抱え込んだりすることを防げます。夫が、自分の家族に対して責任を持って向き合うだけで、妻の安心感は大きく変わります」
それでも同じような問題が続く場合は、家族だけで過ごす選択も視野に入れて良いといいます。
「入学式や卒業式、成人式など、今後も“ハレの日”は続きます。そうした行事は“娘さんのためのイベント”と、考え方を変えることをおすすめします。一番大切なのは、ナオさん一家が気持ち良く過ごせることです。結婚生活は修行の場ではありません。無理に我慢したり、ストレスを抱え込んだりする必要はありませんよ」
(和栗 恵)