ライフスタイル
値上がりする電気・ガス代 暖房をつけても寒い→見直したいポイントは 識者が教える「暖かくする」秘訣
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:伊藤 まき

政府による電気・ガス料金支援策が終了、または縮小されることに伴い、電気やガスの料金が値上がりします。冬場は暖房に電気やガスを使う機会が増えるため、家計への影響が懸念されるでしょう。「暖房費は、家庭内のちょっとした工夫で下げることができます」と語るのは、整理収納アドバイザーの伊藤まきさん。暖房費用を抑えて、部屋を暖かくする秘訣を教えていただきました。
◇ ◇ ◇
窓周りのガードはしっかりと
「冬になると、家の中が寒くて寒くて……」と嘆く人の家を見てみると、窓周りの寒さ対策の手薄さが目立ちます。インテリアの雰囲気を重視して「ブラインドだけ」にしていたり、日差しを取り入れやすいよう「レースカーテンだけ」にしていたり。
なかには、以前使っていたものや、丈の長さを誤って注文してしまったカーテンをそのまま使用した結果、「短いカーテン」を使っているケースもあります。
寒さの原因となる冷気は、基本的に家の開口部(窓や玄関)から入ってくるもの。暖房効率を高めるためにも、カーテンを見直すことから始めてみましょう。
確実に冷気の侵入を防ぎたいなら、遮光・遮熱に優れたカーテンがマスト。生地に厚みがあるため、窓から入り込む冷気をしっかり遮断してくれます。
カーテンの長さは、掃き出し窓であれば、床にわずかに触れる程度が最適。冷たい空気は床に沿って流れるため、床との隙間をなくすことで、冷気の侵入を効果的に防ぐことができます。腰高窓の場合は、窓枠の下から15~20センチ程度長くし、しっかり窓をふさぐようにすると良いでしょう。
ちなみに、窓の左右や上部からも冷気は漏れるので、カーテンの端をL字型に折るようにしてかける「リターン縫製」タイプも◎。カーテンボックスで上部をふさぐといった工夫もおすすめです。
あとから取りつけられる断熱アイテムもおすすめ

今のカーテンを気に入っていて、使い続けたいのであれば、「断熱カーテンライナー」や「サーマルクロス」を利用すると良いでしょう。カーテンの裏に取りつけると断熱効果を高めることができるアイテムで、なかにはアルミ蒸着フィルムなど、冷暖房効率を40%~50%ほど高めてくれるものも売られています。
リビングや居室、階段の間に壁やドアがない家も、暖房効率が下がりやすいので要注意。こうした場所も、間仕切り代わりにカーテンをつけることで、暖かさを保つことができます。
我が家では、階段とリビングの境に突っ張り棒を通して、厚手のカーテンを設置。これだけでもかなり暖房効率が良くなります。ロールスクリーンを1枚下げるだけでも違うので、試してみてください。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize