自身の安全確保が第一優先

　大きな反響のなかには、勇気ある行動を称える声が大半を占めていましたが、一部には加害女性を差別的に罵るコメントや、国籍・性別に偏見を向けるものも。みんさんは、それらを見て胸が痛んだといいます。

「私もあのときカッとなって、言い返してしまいました。でも、女性の挙動を思い返すと、女性自身が何かしんどいものを抱えていたのかもしれないと思うんです。もちろん、他人を傷つける行為は許されません。でも、適切な支援があれば、女性自身も周囲も安全に暮らせたのではないかと今は感じています」

　今後、同じような場面に遭遇した人へ向けて、みんさんは具体的なアドバイスも語ってくれました。

「警察への110番通報が一番だと思います。できれば動画や写真もあれば状況を説明しやすいです。そして被害者の方を助けられそうなら、できる範囲で構いません。何より大切なのは、自分自身の安全だと警察の方にも言われました。加害者への攻撃や刺激は、ご自身だけでなく周りの方にも危険かもしれません。何よりも一番は自身の安全確保を考えていただきたいです」

　みんさんは最後に、白杖の意味を多くの人に知ってほしいと強調します。「公益財団法人日本ケアフィット共育機構の公式Webサイトで、『白杖SOS』を解説しているので、ぜひこうしたページを見て、理解を深めていってほしいです」と、語ってくれました。

（Hint-Pot編集部）