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「大腿骨骨折で約3か月通院」 0歳児に重篤なけがも 便利な育児グッズに潜むリスクを国民生活センターが注意喚起
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育児の強い味方として、多くの家庭で使われている抱っこ紐。両手が自由になり便利な反面、着用中や着脱途中に子どもが落下する事故が発生しています。なかには骨折など重傷を負うケースも。独立行政法人国民生活センターの公式X(ツイッター)アカウント(@kokusen_ncac)が「子ども・若者サポート情報」として、抱っこ紐の正しい使い方について注意を呼びかけています。
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「抱っこ紐からの落下事故に注意しましょう!」
同センターは、乳幼児から学生までの身近な事故やトラブル対策として「子ども・若者サポート情報」を配信しています。今回は「抱っこ紐からの落下事故」を取り上げ、保護者に向けて警鐘を鳴らしています。
抱っこ紐は子どもを抱っこすることを補助する道具で、昔から多くの家庭で活用されてきました。両手が自由になり、長時間の抱っこも楽になるため、育児の強い味方として広く普及しています。しかし、着用中や着脱途中に子どもが落下する事故が発生しているのです。
実際にどのような事故が起きているのか、リーフレットでは実際の事故例として、以下のようなケースが取り上げられています。
・事例1
「保護者が抱っこ紐で子どもを抱っこしていた。やや前かがみになって両手を洗っていたところ、脇の部分からすり抜けて落下した。装着した後にサイズの調整をしておらず、ゆるいと思っていた」(当事者・3か月)
・事例2
「子どもを抱っこした状態で立っていた。抱っこ紐をつけるために紐を締めようとしたところ、子どもがのけぞり約1メートルの高さから落下した。大腿骨骨折。約3か月間通院」(当事者・4か月)
同センターは「抱っこ紐 正しく装着して事故を防ぎましょう!」と呼びかけ。こうした事故を防ぐため、「ひとことアドバイス」も紹介しています。
着脱の際や着用姿勢を変える際に子どもが激しく動くなどすると、落下する危険性があるため、なるべく低い姿勢で行うことや、おんぶなど子どもの状態が確認しにくいときは、できるだけ周囲の人に協力してもらうことを推奨しています。
また、抱っこ紐を着用した状態で前かがみにならず、子どもを手で支えながら膝を曲げてしゃがむようにすることが大切です。抱っこ紐をゆるめて着用するなど誤った使い方も、落下の原因のひとつとなります。事故を未然に防ぐためにも、取扱説明書をよく読み、正しく装着して使用することを呼びかけています。
(Hint-Pot編集部)