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「火災のリスクにつながる可能性も」 大掃除で見落としがちな場所 掃除のプロが指摘する2つの「フィルター」とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

大掃除の際は家の隅々まできれいにしたい!(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
大掃除の際は家の隅々まできれいにしたい!(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 大掃除シーズン。普段はなかなか手が回らない場所も「今日はしっかり掃除しよう」と意気込んでいても、実は見落としポイントが多いものです。気づけばホコリや汚れが溜まりやすい場所は、意外に多く存在すると、掃除のプロ・伊藤まきさんは話します。日頃つい忘れがちな場所に目を向けることで、住まいはぐっと心地良い空間へと変わります。今年は、大掃除のタイミングを生かして、より快適な住まいづくりを進めてみましょう。

 ◇ ◇ ◇

家電類のフィルターは、目詰まり要注意!

 大掃除の際に見逃しがちなのが、さまざまな家電に付属する「フィルター」です。エアコンや空気清浄機のフィルターは、まめに掃除をする人が多いでしょう。しかし、その他の家電のフィルターはホコリだらけ……なんておうちが、実は少なくありません。

 家電は、稼働時に中の機械が熱を持ちます。その熱を下げるため、多くの家電には換気のための仕組みがあり、そこにフィルターが取りつけられているのです。

 洗濯機や掃除機、給湯器、ファンヒーター、ドライヤー、テレビ、レコーダーなど、フィルターが装着されているかもしれないものをすべてチェック。フィルターが目詰まりしていないか確認しましょう。

 フィルターがなくても、メッシュ状に開いた部分があればそこを確認。ファンヒーターやドライヤーなど発熱する家電は、メッシュ部分の目詰まりが火災のリスクにつながる可能性もあるため、丁寧に確認してください。

忘れがちなフィルターは?

 なかでも忘れがちなのは、トイレの多機能便座につけられている脱臭フィルター。ここを掃除するだけで悪臭やカビの発生が防げる可能性もあります。

 もうひとつ、忘れてはならないのが「家」のフィルターです。近年建てられた住宅は、建築基準法により換気装置の設置が義務づけられていますが、この換気装置にもフィルターがつけられています。

 取扱説明書をよく読み、そうしたフィルターも掃除または交換し、一年の汚れを払っておきましょう。取扱説明書をなくしてしまったときは、メーカー名と型番をインターネットで検索すれば出てくることも。

 キッチン、お風呂場や脱衣所、トイレの換気扇も忘れずに。きれいな空気を家に循環させて、すっきり気分でお正月を迎えましょう。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize