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「なんでなの!?」 日本のクリスマス文化にアメリカ人が大笑い “本場”ではあり得ない習慣とは
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日本では、クリスマスにフライドチキンを囲むスタイルが広く親しまれ、季節の風物詩として定着しています。しかし、これはアメリカのクリスマス文化とは大きく異なり、日本独自のスタイルとして驚かれることもあるようです。6月下旬からアメリカ・ロサンゼルスに住むYoさんが、現地の生活事情や外国人から見た日本の印象などを綴るこの連載。第21回は、アメリカ人が衝撃を受けた日本のクリスマス文化についてです。
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クリスマスの定番食に違い
日本では、クリスマスに食べるものの定番として、ケンタッキーフライドチキンが大人気です。発祥はアメリカですが、日本のクリスマス文化として深く根付いています。ただ、“本場”ではクリスマスの定番とは言えないようです。
ホームステイ先のホストマザーとクリスマスについて話しているとき、日本ではクリスマスにフライドチキンを食べる習慣があるのを伝えました。その瞬間、ママはびっくり! 「おぉーーー! ハハハハハッ! なんでなのよ!? 意味がわからない! アメリカではあり得ないわ!」と大笑いしました。
アメリカでは、クリスマスは家族で過ごすのが一般的。豪勢な七面鳥を丸ごと焼くのが、クリスマスの伝統的な楽しみ方とされています。それだけに、ママは日本の定番に驚きが隠せなかったようです。
「もちろん家庭にもよるけど、アメリカではみんなで食事を持ち寄ることが多いわね。私はいつもローストビーフか、ローストチキンを用意する。クリスマスにフライドチキンなんて食べたことがないわ」
ホストマザー「日本人が勘違いしているならおもしろい」
フライドチキンが日本のクリスマスの定番になった理由は諸説ありますが、ママは「日本人が『アメリカ人もクリスマスにケンタッキーフライドチキンを食べる』と勘違いしている人がいるなら、それはおもしろいわね」と笑っていました。
世界に目を向けると、クリスマスの過ごし方は国や地域によって本当に多様です。家族でごちそうを囲む家庭もあれば、恋人同士で特別な夜を過ごす国もあり、静かに祈りを捧げる地域もある。何をして過ごすのかはさまざまです。
日本では企業のキャンペーンをきっかけに、フライドチキンがいつの間にかクリスマスの主役になりました。意味も由来も違うけれど、「一年に一度くらい、みんなで特別なものを食べたい」という気持ちだけは、国が違っても同じなのかもしれません。
(Yo)
Yo(ヨウ)
新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばでアメリカ・ロサンゼルスに拠点を移した。大学時代はバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。仕事を含めて20か国近く訪れたものの、意思ばかり伝えてリスニングが苦手な一方通行イングリッシュに終止符を打つべく、英語習得にも励んでいるところ。
