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「正直なところ、韓国の人のほうが…」 ドイツ人が日本で気づいた“壁” それでも「問題なんてない」と感じた理由とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

ドイツから来た(左から)エレナさんとエネスさん【写真:Hint-Pot編集部】
ドイツから来た(左から)エレナさんとエネスさん【写真:Hint-Pot編集部】

 訪日外国人にとって、日本は言葉の壁がある一方で、さまざまな工夫や心配りを随所に感じられる国でもあります。ドイツから訪れたカップルもそのひと組。日本を旅するなかで、英語が思うように通じない場面があっても、思っていたほど困らなかったといいます。いったい、どうしてだったのでしょうか。

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韓国を拠点に日本やベトナムをめぐる旅

 ドイツのデュッセルドルフから来た、エネスさんとエレナさん。昨年8月の初訪日から1年余り、今回が2度目の日本です。韓国を旅の拠点とし、日本とベトナムを訪れてから再び韓国を経由して、ドイツへ帰国する予定だといいます。今回の日本は4日間の短期滞在で、東京に絞って楽しむ計画です。

 初めて訪れた昨年は、沖縄から大阪、京都を経て東京へと、日本各地をめぐったそう。

「とにかく日本が大好きなの!」

 エレナさんが弾むような声で話すと、隣のエネスさんも同意するようにうなずきます。

「日本はとにかく見るものがたくさんあるし、来たばかりだけど、また絶対に戻ってきたいと思ってる」

 アジアを周遊する旅程に、わざわざ日本を組み込んだふたり。日本に魅了されていることがよくわかります。

英語が通じなくても「問題なんてない」という理由

 日本を旅するなかで、エネスさんとエレナさんは、日本人の語学力について気づいたことがあるといいます。

「確かに、英語は話さない人が多いかもしれない。とくに僕たちは韓国から来たから、正直なところ、韓国の人のほうが英語力はあるなって思う」

 エネスさんは率直に話します。韓国では、若い世代を中心に英語教育が盛んで、観光地では比較的スムーズに、英語でのコミュニケーションがとれるそう。しかし、エレナさんはこう続けます。

「でも、それで問題なんてないよね。ジェスチャーでどうにでもなるし、私たちも別に英語が上手なわけではないから」

 言葉が通じなくても、身振り手振りや表情、スマートフォンの翻訳アプリなどを駆使すれば、十分にコミュニケーションをとれるというのがふたりの実感です。実際、日本では困っている外国人観光客に対し、英語が片言でしか話せなくても、ジェスチャーで助けようとする人がよく見られます。

 英語力の問題うんぬんではなく、相手を思いやり助け合おうとする姿勢に魅力を感じている、エネスさんとエレナさん。今回は4日間の短い滞在ですが、言葉の壁を越えた温かい交流を楽しんでほしいですね。

(Hint-Pot編集部)