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ダニの繁殖を防ぐには…見落としがちな掃除の盲点 プロが解説

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:伊藤 まき

きちんと掃除をしないとダニの温床になることも…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
きちんと掃除をしないとダニの温床になることも…(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 衣類や小物をしまっている引き出しは、毎日使っていても掃除を後回しにしがちな場所。実は、ホコリや皮脂が溜まりやすく、ダニが繁殖しやすい環境になっていることもあるといいます。「ダニの被害を防ぐためには、繁殖を防ぐのがカギですが、引き出しは掃除を忘れられがちで、大繁殖していることも!」と警鐘を鳴らすのは、掃除のプロ・伊藤まきさんです。そこで、防虫剤を入れていても油断できない「引き出し掃除」のポイントを教えてもらいました。

 ◇ ◇ ◇

たとえ防虫剤を入れていても注意

 多くの人が掃除し忘れる場所。それが引き出しです。物を出し入れする場所なのでホコリが溜まりやすいうえ、閉め切っているため暗くなります。また、冬場でも気温が下がりにくく、ダニにとっては住みやすい環境に。たとえ防虫剤を入れていたとしても、まめに掃除をしておきたいスポットです。

 衣類や下着などをしまっている引き出しは、引き出しをはずして中身をすべて取り出し、掃除機で丁寧に吸い取りましょう。引き出しがはずれず、高い位置にあって掃除機をかけにくいようであれば、ペンキブラシなどで中のホコリを集め、粘着テープにくっつけるようにして除去を。引き出しに衣類を戻す際、底面に防虫加工がされたダニ除けシートを敷けばなお◎です。

文房具や小物用の引き出しも清潔に

 意外にホコリが溜まっているのは、化粧品や文房具などの小物を入れている引き出し。開け閉めの際に髪の毛や皮脂、角質などが落ちて、四隅に溜まっていることが多くあります。

 また、中にしまう物によっては液漏れが起こることも。液漏れを放置すると、家具の劣化につながるので要注意です。中身を取り出し、水に濡らし固く絞った布などで拭き上げ、よく乾かしてから中身を戻すようにしましょう。

 こうした小物用の引き出しを「掃除しやすい状態に保つ」なら、仕切りボックスや汚れ防止シートの活用がおすすめ。わざわざ購入しなくても、よく洗って乾かした牛乳パックを仕切り代わりにしたり、クリアファイルを敷いてシート代わりにしたりしてもOKです。

 液体をしまう引き出しは、新聞紙など吸水性のある紙を敷いておくと汚れが広がりにくく、掃除が容易になります。

食器や調理器具をしまうキッチンはこまめに掃除を

 キッチンの引き出しは、掃除を怠ってしまうと害虫のフンが溜まったり、カビが生えてしまったりします。こちらは年末年始だけでなく、もっと短いスパンで定期的に掃除し、清潔に保つようにしたいものです。

 中身をすべて出し、掃除機でホコリを吸い取ったあとに、アルコール除菌シートで拭き上げると楽です。引き出し内が木目むき出しになっている場合は、ガス台の下や周囲に張りつけて使う「汚れ防止用アルミマット(アルミシート)」を張ってしまいましょう。拭き掃除がしやすくなり、液漏れなどの片づけも楽になります。

(和栗 恵)

伊藤 まき(いとう・まき)

整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
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