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門松やしめ飾り、来年に使い回しはOK? 知っておきたいお正月飾りのマナーと片づけ方法とは

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

お正月のしめ飾り(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
お正月のしめ飾り(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 お正月の行事がひと段落すると、日常に戻ります。お正月飾りを片づける時期になりますが、きれいな状態のものは処分せずに、来年も使って良いのか迷うこともあるかもしれません。どうすべきなのか、古くから受け継がれる習慣とともに、紹介しましょう。

 ◇ ◇ ◇

お正月飾りは年神様への目印や依り代

 地域によって違いはありますが、お正月飾りといえば、門松、しめ縄・しめ飾り、鏡餅などが代表的です。これらは、お正月の雰囲気を出すための単なる飾りではなく、それぞれに込められた意味があります。

 古くから、日本ではお正月にはその年を司る「年神様」と呼ばれる神様が各家庭にやって来て、一年の幸せや健康をもたらしてくれると考えられてきました。お正月飾りは、安心して年神様に家へ来てもらえるよう、目印や依り代(よりしろ)としての役割があります。

 たとえば門松は、年神様が道に迷わないよう、玄関や門に立てる家の目印です。しめ縄・しめ飾りは、神聖な場所を示すために玄関先や神棚などに飾られ、結界や清浄を意味します。

 鏡餅は、家に迎えた年神様の居場所として飾ります。年神様が帰った後には一年の力を分けてもらうために食べるのが習わしです。

 このように、「年神」と呼ばれる神様を迎え入れるためのものという背景からいうと、お正月飾りは、毎年新しいものに取り替えるのが望ましいとされます。古いものを飾るのは神様に失礼にあたるという考えによるものです。

 しかし、近年は新年を祝う飾りとしてインテリア性の高いものも増えています。これらは伝統的な年神様の目印というよりも、装飾品としての意味合いが強いため、再利用できる状態であれば、来年に使い回してもとくに問題ないでしょう。新年を迎えるにあたって、それぞれの気持ち次第といえます。

お正月飾りの飾りっぱなしはNG

 お正月飾りでやってはいけないことは、ずっと飾ったままにすることです。それぞれ「片づける」タイミングがあります。地域の風習やルールを確認し、マナーを守ることが大切です。

 元旦にやって来た年神様が滞在する期間を「松の内」といいます。松の内の期間は、地域によって差がありますが、1月7日または1月15日までとするのが一般的です。門松やしめ縄・しめ飾りなどは、松の内の最後の日に外します。

 処分をする場合は、近くの神社やお寺で、「どんど焼き(どんと焼き)」や「左義長(さぎちょう)」といった炊き上げの風習があれば、確認してから収めると良いでしょう。自分で処分しても問題ありません。住んでいる地域のゴミ分類ルールに従います。お正月飾りを塩で清め、白い紙に包んで捨てると丁寧です。

 来年もインテリアとして使い回したいものは、汚れを拭き取り、風通しの良い場所に置いて数時間乾燥させます。その後、袋やケースに入れて保存しましょう。温度差の少ない、乾燥した場所が適しています。

 処分する際も、保存する際も「感謝の気持ちを込めて丁寧に片づける」ことが大切です。お正月モードが過ぎ、日常が戻るなかで、お正月飾りを片づける時間は、本格的な始動に向けて気持ちを切り替えるきっかけになるでしょう。

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先のイギリスで、社会言語・文化学を学んだことをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。昭和好き。
インスタグラム:tsurumarukazu