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「使わないものが溜まってくると不安になる」 フランス人が日本の大掃除で実感 「心がすっと楽になる」と感じた理由とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

日本の魅力を発信する、フランス人YouTuberのアマンディーヌさん【写真提供:アマンディーヌ】
日本の魅力を発信する、フランス人YouTuberのアマンディーヌさん【写真提供:アマンディーヌ】

 年末の大掃除は、新しい年を迎えるための大切な準備のひとつ。家中を隅々まできれいにして、清々しい気持ちで新年を迎える文化が、日本で古くから受け継がれてきました。YouTubeチャンネル「ボンソワールTV BonSoirTV」を運営し、日本の魅力を発信するフランス人のアマンディーヌさん。毎年、フランスで年越しをしているそうですが、今年は初めて日本でお正月を迎えるといいます。年末の大掃除を初体験する前に、日本とフランスの大掃除の違いについて伺いました。

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フランスの“大掃除”は春に行うのが伝統的

 日本では年末になると、多くの家庭で大掃除が行われます。一年の汚れを落とし、新しい年を気持ち良く迎えるための風習として定着していますが、フランスにも似たような文化はあるのでしょうか。

「フランスでは、クリスマスや年末前に、来客のための部分的な掃除を行うことはありますが、日本のように『年末の大掃除』はありません。しかし、年に一度、徹底的に掃除をする習慣は存在します。伝統的には、春に“大掃除”を行い、冬の間に溜まったホコリを取り、窓や床をきれいにし、不要なものを整理・処分します」

 近年、フランスではSNSやインフルエンサーの影響で、掃除だけでなく、季節ごとの模様替えも人気になっているそうです。春には明るい色や軽やかなテキスタイル、秋や冬には暖色系のインテリアやブランケット、キャンドルで居心地の良い空間を演出するなど、季節に合わせて部屋を整えることが広まりつつあるそうです。

大掃除は一年の区切りを意識する習慣として特別

 日本で暮らすアマンディーヌさんは、年末の大掃除という習慣をどのように感じているのでしょうか。まだ体験したことはないものの、大切な意味に気づいたといいます。

「年末に家全体をきれいにして、新しい年を迎えるという考え方は、ただの掃除以上の意味があるように感じます。家を整えることで気持ちも整理され、心新たに新年を迎えられるという、日本独特の心遣いが素敵だと思います」

 普段は手をつけにくい場所まで丁寧に掃除することで、家の空気が変わるような気がするというアマンディーヌさん。単に清潔にするだけでなく、一年の区切りを意識する習慣として、大掃除には特別な価値があると感じたといいます。