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「『自分は被害者』と思っていた」 高校生のときに親が離婚…青木さやかが明かした母との“確執”

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔

母との確執や和解について明かした青木さやかさん【写真:藤岡雅樹】
母との確執や和解について明かした青木さやかさん【写真:藤岡雅樹】

 かつて「どこ見てんのよ!」という強烈なフレーズと、歯に衣着せぬ物言いでお茶の間を沸かせた青木さやかさん。一方、私生活では離婚や闘病などさまざまな苦難が重なり、一時期は「本当に八方ふさがりだった」と明かします。何よりも心に重くのしかかっていたのが、幼少期から続いた母との確執……。看病を通じて晩年に母と和解したという青木さんに、人生をより楽に生きるための考え方を聞きました。(取材・文=佐藤佑輔)

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高校1年生のときに両親が離婚 「うちが大事にしていた世間体とは何だったんだと」

 母は教師で、世間体を何よりも大事にする厳しい人でした。そんな母が、私が高校1年生のときに父と離婚して、うちの家庭が一番大事にしていた世間体というのは何だったんだと。母が、母親であることよりも教師や女性としての人生を取ろうとした瞬間があったことが思春期の私にはとても嫌だった。

 そんな自分も38歳で離婚して、シングルマザーになった途端、パニック障害や肺腺がんと診断されて、本当に八方ふさがりになってしまった。どうしようもなくなった時、過去を振り返りました。行動を変えてみよう、被害者意識をやめてみよう、180度変わってみようと努力し始めました。

 ちょうどそのころ父が急逝してしまい、最後の会話は電話口でのたわいもないけんかで、「ありがとう」も「ごめんなさい」も言えずに見送ってしまった。そこにすごく強い後悔があって、母の時には同じ後悔をしたくないと思ったんです。がんと診断されて、自分の死について考えたこともきっかけの1つ。死ぬ前に、自分が関わってきた一人ひとりにいろいろなことを謝りたくなって、一番最初に謝らなきゃいけないのは誰かって考えたら、やっぱり母なのかなと。

 私はずっと母に対して、「自分は被害者だ」と思っていたんですけど、思い返せば私もいい娘ではなかった。そこを謝りに行こうと。今までの人生で一番やりたくなかったことだからこそ、やってみようという挑戦でした。

 母が亡くなった今となっては、もっと早くにやっておけばよかったと思います。親がいなくなって、自分のルーツが知りたくなりました。父と母がどう出会ったのか、どういう人間だったのか、私が生まれたときはどんな風だったのか。話してない時期が長すぎて、私は母のことをよく知らない。今、祖母が98歳で生きてるので、たまに母の話を聞いたりもするんですけど、もう耳が遠くてあまり会話になりません(笑)。

 母との関係や自分の人生は本にもまとめたんですけど、私はいつも、自分の著書は現時点での遺書だと思って書いている。将来娘が読んでも参考になるように、死ぬ前にこれを書き残しておくんだっていう意識で書いています。よく赤裸々だって言われるんですけど、自分の持ってる知識も、過去の自分の失敗も、さらけ出す方が楽です。隠したいことがあると、周りにうそをつく瞬間があり、うそがうそを呼んで、何を話したかもわからなくなっちゃうんですよ(笑)。

 今回、お金に関する著書を出版しました。私、すごくマネーリテラシーが低いらしく、ギャンブル好きで、借金もして、給料明細も一度も見たことなかった。たくさん稼いでいたときのお金も人に貸して、そのまま返ってこないものもある。10年ぐらい前には、銀座で売っていた「お金が貯まるネックレス」に手を出したこともあります。馬蹄形のダイヤで、「今お金ないんですよ」って言ったら、「でも、これを買ったら貯まりますよ」って言われて、カードだったら切れるかなって。事務所の社長に「家計簿つけなさい」と言われて買ったものの、最初のページに「家計簿 600円」って書いたきり(笑)。

 そんな私を見かねて、2年前にマネージャーさんが、「もっとちゃんとしてくださいよ」と経済誌の連載を取ってきてくれた。そこで初めてお金のことについて勉強しました。今回の本はその連載をまとめたものです。

 最近になって、よく「雰囲気が柔らかくなりましたね」と言われるんですけど、年齢や経験もありますが努力もしています。始めた頃は板についてないから「なんかうそっぽいですね」なんて言われたりして。うまくいかないときに、考え方をちょっとだけ変えてみるのって、実はなかなか難しくて、30度だけ変えても結局いつもの自分に戻っちゃうんです。だから、変えるなら180度変えてみないと。180度変えるんだっていう覚悟で挑めば、性格も人生も変われる。私は実は努力家で、ガッツのある人間なんです(笑)。

(Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム・佐藤 佑輔)