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献血中に「仮眠しても良い?」→「眠るまではしないで」 ベテラン看護師の対応に驚き 声がけの理由を示した投稿が話題
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献血は、身近に参加できる社会貢献活動のひとつです。その現場で安全のためにされているある配慮が、X(ツイッター)に投稿され、注目を集めています。投稿主は、献血健診医として業務に携わる医師のしばはな(@shibahana721)さん。献血バスの中でなにげなく交わされている会話にも、理由があるそうです。話を伺いました。
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「私もこの仕事をするようになって知ったこと」
医師になって29年のしばはなさん。小児科や精神科、一般内科を経て、現在は産業医や健診医として働いています。献血バスの業務には、2025年5月から携わり始めました。献血問診のチェックや献血可否の判断、体調不良時の緊急対応などを行っています。
「私もこの仕事をするようになって知ったこと」として投稿したのは、9月頃に献血バスであったエピソードです。
「献血バスに乗る15年目のベテラン看護師が、“ひと休みできるから”という目的で仕事中にやってきた、疲れ切ってるサラリーマンに『献血中、ちょっと仮眠しても良いかな?』と聞かれたときに、『全然良いですよ、どうぞごゆっくりなさってください』と言うのではなく、『目をつぶるのはかまいません。でも眠るまではしないでください』と返事しててちょっとびっくりしました」
しばはなさんが驚いたのは、看護師視点の丁寧な対応でした。疲れている献血者を気遣いながらも、明確に「眠らないで」と伝えたうえ、理由も説明したといいます。投稿は続きます。
「『眠ると血圧が下がるので、軽いショック状態との区別がつかなくなるんです。また、私たちがいろいろ話しかけるのは、採血時の状態観察も兼ねています』なんだそう。献血バスの中がにぎやかなのは、おしゃべりしながら採血することで、血圧低下など体調不良を防ぐ意味があると、私もこの仕事をするようになって知ったことなので、シェアします」
この投稿には、3.6万件もの“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「普段大丈夫だからって気が抜けないですね。注意深く見てくださってる看護師さんたちに感謝です」「一つひとつの作業工程に、ちゃんとした理由があるのですね。献血に来てくれた人の健康にも気をつけてくださっていることに、プロフェッショナルを感じずにはいられません」など、医療スタッフへの感謝の声が相次ぎました。
看護師の声がけには理由がある
このベテラン看護師の対応を見て、しばはなさんは「なぜ寝てはいけないのかをきちんと説明し、献血者(ドナー)が体調不良を起こさずに無事、献血を終えるように配慮されていて感動しました」と振り返ります。
献血には、全血献血と、血小板など特定の成分だけを採取する成分献血があります。成分献血の場合は時間が長いので、血圧、採血速度が安定しているなど条件が整えば、眠ることを可能とするケースもあるようですが「献血中に眠ると血圧が下がりやすく、ショックとの区別がつかなくなること、看護師の声がけには理由があること」を、多くの人に知ってほしい思いがあるそうです。
「看護師の声がけは、献血だけでなく、救急搬送されたときや局所麻酔されたときなど、さまざまな場面でされています」としばはなさん。なにげない会話のように感じても、安全に進めるための配慮が詰まっています。
しばはなさん自身も、医師として「問診を丁寧に行うこと。献血できなかった場合は、次はどのような条件であれば可能になるかまで説明すること。体調不良になった方には不安にならないように対応、説明すること」を意識しているそうです。「基本的には体調の良いときに献血していただきたい」とも呼びかけています。
(Hint-Pot編集部)
