話題
「私はこれで痴漢に遭わなくなった」 受験生を救う「痴漢抑止バッジ」 無料配布の効果とおそるべき痴漢被害の実態とは
公開日: / 更新日:

大学入学共通テストの実施が目前に迫り、受験生たちが試験会場へ向かう季節がやってきました。慣れないバスや電車での移動が増えるこの時期、痴漢被害への警戒が必要な季節ともいえるでしょう。そんな中、一般社団法人「痴漢抑止活動センター」を設立し、X(ツイッター)で「痴漢抑止バッジ」の無料配布を呼びかけている女性がいます。バッジ配布の思いや、痴漢被害の実態など、お話を伺いました。
◇ ◇ ◇
きっかけは、痴漢被害に悩む女子高生と母親が考案したカード
「痴漢抑止バッジは普通郵便で送付いたします。到着まで2~3日お待ちください。週末をはさんだ場合、週明けに届きます。受験日に慣れないバス・電車で試験会場に向かわれる方は、『お守り』と思って痴漢抑止バッジをつけてほしいです。サイトにて無償配布しています」
こんなメッセージとともに、カラフルなデザインの「痴漢抑止バッジ」の写真をXに投稿したのは、痴漢抑止活動センターのアカウント。一人1個無償で配布しているのは、直径57ミリの缶バッジです。さまざまなデザインがありますが、共通しているのは、すべてのデザインに対し、『痴漢は犯罪です』『私たちは泣き寝入りしません』という文言が入っていること。痴漢抑止バッジの配布サイトで申し込むことができます。
発信をはじめバッジ制作や配布などを手がけるのは、同センターの代表理事を務める松永弥生さん。「教育を通じて誰もが安心安全な車内を実現し、性犯罪を許さない社会の実現に寄与すること」を目的に、2016年1月、大阪を拠点に一般社団法人として同センターを立ち上げました。今年で10年です。
痴漢抑止バッジが生まれたきっかけは、ひとりの女子高校生の切実な被害体験でした。電車内で1年間、毎日のように痴漢被害に遭い続けた彼女は、対策として母親と一緒に痴漢抑止のカードを作成。そのカードとエピソードがSNSに投稿されました。それを見た松永さんが、缶バッジにすることを提案。現在の活動が始まったといいます。
バッジのデザインは、コンテストを開いて決めています。同センター発足前の2015年から痴漢防止バッジデザインコンテストをスタートさせ、昨年2025年までに11回実施。2022年からは警察庁・文部科学省・国土交通省が後援する取り組みとなっています。
