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「私はこれで痴漢に遭わなくなった」 受験生を救う「痴漢抑止バッジ」 無料配布の効果とおそるべき痴漢被害の実態とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「くだらない缶バッジ」と揶揄も、使用者から感謝の声

カバンなどの持ち手の部分につけると効果的な痴漢抑止バッジ【写真提供:一般社団法人痴漢抑止活動センター】
カバンなどの持ち手の部分につけると効果的な痴漢抑止バッジ【写真提供:一般社団法人痴漢抑止活動センター】

 年間の配布数は、昨年が621個、2024年が1440個。年によって増減はあるものの、実際に使用した人からはさまざまな声が寄せられているといいます。

「Xで『こんなくだらない缶バッジを作ってるところがある』と揶揄された際、『私はこれをつけてから痴漢に遭わなくなったから、炎上しているのを見ているとつらい』という書き込みをした方がいたり、東京から大阪までわざわざ足を運んでくれてお礼を言いに来てくれた大学生がいたり、さまざまな声をいただいています」

 実際に配布当初の2016年、3月から12月までの10か月間、埼玉県の私立高校の協力で、埼京線で通学している女子生徒70人に痴漢抑止バッジを使用してもらった結果、94.3%が「効果があった」「効果を感じた」との回答を得たそうです。

 後ろの人に見えるように、カバンの持ち手の部分につけるのが、効果的だといいます。

新生活のスタート時期も狙われやすい

 ここ数年、ネット上などで「受験日には痴漢しやすい」といった書き込みが増え、受験日の痴漢被害が話題になっています。松永さんによると、ほかにも気をつけたい時期があるそうです。

「実は痴漢が増えるのは4~5月です。これは、それまで電車通学したことがないとか、地方から上京して就職して、ラッシュの電車に慣れていないとか、そういう方が電車を使うタイミングで被害に遭われるというケースです。卑怯なやり方だと思います」

 さらに、痴漢犯たちはネット上で情報を共有しているといいます。

「最近は減ったような気もしますが、ネットの掲示板などでは昔から痴漢の情報を共有するような書き込みはありましたね。今でも、電車が事故などで止まった際に、振り替え輸送となると、別の路線が混むケースがあるじゃないですか。そういう情報をやり取りして、今、その電車が混んでいるから痴漢しやすい、みたいな情報を共有しているのもありますね」

「被害に遭わない」ことが最優先 バッジを上手に活用

 痴漢対策として一般的に「痴漢に遭ったら勇気を出して声を出す」といわれますが、松永さんは「被害に遭わない」ことの重要性を強調します。

「当センターとしてはまず痴漢に遭わないほうが絶対に良いので、だから『痴漢抑止バッジ』なんですよ。警視庁などが作っている痴漢防犯アプリもいざというときには頼りになりますし、周りの方に助けを求めることができますが、被害に遭ってから勇気を出すより、被害に遭う前に缶バッジをつけて、このデザインならつけても良いかなと思うものをつけてもらって、被害を未然に防いでほしいなと思っています」

 受験シーズンを控え、慣れない路線で試験会場へ向かう受験生たち。「お守り」として痴漢抑止バッジを身につけることは、安心して試験に臨める環境づくりの一助となるかもしれません。

(Hint-Pot編集部)