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イギリス人が密かに見ている“育ち”のサイン 日本人がやりがちなNGテーブルマナーとは

公開日:  /  更新日:

著者:斎藤 理子

上流階級に受け継がれる厳格なテーブルマナー

イギリス料理の付け合わせに多いグリーンピース【写真:PIXTA】
イギリス料理の付け合わせに多いグリーンピース【写真:PIXTA】

 階層によって経済状態に大差があるのはもちろんですが、それ以上に大きく異なるのが教育、しつけ、言語(発音や話し方)、生活様式。その中には食事のマナーも含まれます。幼いときからのしつけなので、大人になってそれを変えるのはなかなか難しく、ナイフとフォークの使い方を見ると、だいたいの階層がわかってしまいます。

 上流階級の場合、右手にナイフ、左手にフォークを持ったら、食事中にそれを持ち替えたりすることは御法度。フォークは背を上にして持ちますが、それをひっくり返して湾曲したほうを使うのもお行儀が悪い仕草です。

 イギリス料理では、ローストなどのメインディッシュにグリーンピースのソテーが付け合わせで出てくることが非常に多いのですが、これをフォークで食べるのはかなりの難関です。フォークの凹んでいる方ですくって食べればまだ食べやすいのですが、これが上流階級ではマナーに反しているわけです。

 では彼らはどうするかといえば、ナイフでグリーンピースをフォークの先端に寄せて、押しつけるようにして刺し、4、5粒くらいずつを上品に食べるわけです。ライスのような形状のものは、フォークの背に乗せて食べます。

合理性を許容する中流階級の食事作法

 これが中流階級になると、左手に持ったフォークを反転してくぼんでいる部分にナイフでグリーンピースを集めてのせ、口に運ぶ人もいます。ライスやマッシュポテトなども同様です。食べ方としてはこちらの方が合理的だと思いますが、上流階級はマナー命ですから。

 ただし、アメリカ人がよくやるようにフォークを右手に持ち替えてすくって食べるのは、中流階級でもNG。食事中はナイフとフォークを持ち替えないのが原則です。イギリスのマナーブックには「フォークを持ち替えてシャベルのようにすくって使ってはならない」と書いてあるそうです。

 しかし日本ではアメリカ流の影響なのか、かつてフォークを右手に持ち替えて食べるのがマナーだと紹介されたこともありました。そのため、無意識のうちに実践している人も少なくありませんが、イギリスを訪れた際には「育ち」を見られるポイントになることもあるので注意が必要です。