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お米の研ぎ方、“古い”ままかも? 意外と知らない間違ったお米の研ぎ方3点 老舗調理家電メーカーが解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:林 優紀

炊き立てのごはん(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
炊き立てのごはん(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 毎日の食卓に欠かせないごはん。でも、お米の研ぎ方が“古い”ままになっていませんか? 昔は常識とされていた方法が、今ではNGになっているものもあります。老舗調理家電メーカー、タイガー魔法瓶の広報担当の林優紀さんに、意外と知られていないNG行為と正しいお米の研ぎ方について聞きました。

 ◇ ◇ ◇

やってはいけない! お米の研ぎ方3つのNG

 お米というと、昔は「しっかり研ぐ」ことが推奨されていましたが、今はその必要はないそうです。林さんは「精米技術が向上したため」と説明します。

「昔はお米の表面に、ぬかが多く残っていたため、力を込めてギュッギュとお米同士をこすり合わせ、ぬかを落とす必要がありました。しかし現在では精米技術の進化により、工場でぬかの多くは取り除かれているので、やさしく研ぐ程度で十分です」

 そのため、今もやりがちな「間違ったお米の研ぎ方」があるそうです。主に3つのNG行為があるといいます。

 1つ目は「水が透明になるまで研ぐ」こと。精米技術の進化によって、現代のお米の表面には、ぬかはほとんど残っていません。「透明になるまで研ぐとお米の『旨み成分』や『甘み』まで流れてしまう」と林さん。ある程度水が澄んでくるまでを目安に、やさしくかき混ぜる程度を心がけましょう。

 2つ目は「水の中で長時間研ぐ」こと。乾燥しているお米は、最初の水を一気に吸収します。水の中で長時間研ぐとお米に米ぬかのにおいがついてしまったり、お米がやわらかくなりすぎたりします。お米は水に入れたままの状態で長時間研がず、すぐに水を捨てて、すばやく研ぐことが大切です。

 3つ目は「湯で研ぐ」こと。約35度以上のお湯を使うとお米の温度が上がり、お米の吸水力が高まるため、研いでいるうちに米ぬかのにおいを吸収してしまいます。お米は冷たい水で研ぐのが基本です。

アップデートしたい「お米の正しい研ぎ方」とは

 これら3つのNGを踏まえ、現代版「お米の正しい研ぎ方」として、林さんは以下の方法を推奨しています。

1. 最初に冷たい水を入れ、約10秒軽くかき混ぜる程度にして、手早く水を捨てる
2. 水を捨てたら、指先を立てて20~30回力を入れすぎないよう軽くかき混ぜる
3. 再び水を入れてすぐに捨てるのを、水が澄んでくるまで2~3回繰り返す

 つい、最初に入れた水を素早く流さずに、水を入れた状態で研いでしまったり、ゴシゴシと力を入れて研いでしまったりしがちですが、しっかりとアップデートしましょう。

 寒いこの時期は、ぬるめのお湯を使いたくなりますが、「炊飯する前に中途半端にお米が温まるので、炊きムラが出る原因になります」とのこと。「おいしいお米を炊くためには、ぜひ冷たい水で研いでください」と林さんはいいます。

炊飯器で炊く場合、事前の吸水も実は不要

 研ぎ方だけではなく、炊く前の「吸水の常識」も今は異なるようです。昔は炊飯器のスイッチを入れる前に30分ほど吸水させるのが常識でしたが、今は不要だといいます。炊飯器のプログラムに、あらかじめ吸水の工程が組み込まれているためです。

 現代の炊飯器は、自動火加減調節機能があり、スイッチを押すとすぐに炊き始めるのではなく、最初の10分ほどは最適な温度で吸水工程が行われます。その後、水の温度を上げて沸騰させ、沸騰を持続させて炊きあげ、最後にごはんを蒸らすという工程を経て、おいしいごはんが炊き上がる仕組みです。

 ちなみに、早炊きメニューは吸水と蒸らしの工程が通常メニューと比べて短縮されているため、早く炊飯されますが、少しかために炊きあがります。

 精米技術の進化で、お米の研ぎ方も変わってきました。近年はお米の価格も高騰しています。せっかくのお米を正しい方法で研いで、よりおいしくいただきたいものですね。

(Hint-Pot編集部)