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大根の皮はむくのが“正解”とは限らない? プロが教える料理別の使い分けと厚さの目安
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教えてくれた人:和漢 歩実

冬に甘味が増し、おいしくなるといわれる大根。煮物やおでんなど、さまざまな料理に活用でき、丸ごと一本買って常備している人もいるでしょう。調理の際、皮をむいて使いますが、本当はむかなくて良いのか迷うことも。“正解”はあるのでしょうか。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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食感で違いが…作りたい料理や好みによって判断
大根の皮をむくか、むかないかは、作る料理や好みによって判断すると良いでしょう。とくに“正解”はなく、それぞれにメリットがあります。
大根の皮をむくメリットは、食感にあります。皮付近は縦に繊維が通っていて、加熱してもその部分だけが筋っぽくなってしまい、食感が気になることがあるためです。煮物やおでんなどで使う場合、料理の仕上がりを良くするために、皮を厚めにむくのが基本になります。
大根によって異なりますが、むく厚さは3~4ミリが一般的な目安です。切った断面を見ると、皮から数ミリ内側に薄く線が入っています。その線まで皮をむくようにすると、味が染み込みやすく、やわらかくておいしい一品に仕上がるでしょう。
皮付近には、食物繊維やビタミンCなどの栄養が含まれています。むいた皮は捨てずに、細く切って、炒め物や汁ものの具材にしたり、きんぴらなどにしたりすると無駄がありません。
一方で、皮をむかないで調理する場合は、これらの栄養を逃さず得ることができるメリットがあります。むく手間が省けて、時短になる点も良いところです。大根おろしや千切りにしてサラダで食べる場合は、皮ごと使うと良いでしょう。もちろん、筋っぽい食感が気にならなければ、皮つきのまま煮ても間違いではありません。
一般に流通している大根の多くは、洗ってから出荷されているので、皮をむく場合は流水でさっと洗う程度で良いでしょう。皮をむかないで使うなら、スポンジなどを使って、流水で優しくこすり洗いしてから調理します。
部位を使い分けて旬の大根をおいしく
大根はヒゲ根が少なく、ハリとツヤがあり、ずっしりと重いものが新鮮です。丸ごと一本購入する際は、先端部分が黒ずんでおらず、ひびが入っていないものを選びます。部位によって食感や辛味の強さが異なるので、使い分けて旬を味わいましょう。
○上部(葉のそば)
水分が多く、みずみずしい食感です。甘味が強い部位のため、サラダや野菜スティックなど生食に適しています。大根おろしに使うとマイルドな味わいに。
○真ん中
甘味と辛味のバランスが良い部位です。やわらかく、大根本来の味わいと食感を楽しめます。おでんや煮物、大根ステーキなどに適しています。
○下部(先端)
水分が少ないため、ほかの部位と比べると辛味が強く、硬めです。切り干しや辛い大根おろしを作りたい場合は、この部位を使いましょう。辛味の正体はイソチオシアネートという成分で、殺菌効果が期待されます。
用途に合わせた使い分けで、旬の大根をよりおいしく楽しみましょう。
(Hint-Pot編集部)