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「見かけなくなったと言ってもいい」 中国からの団体客が“消滅”した京都に広がる余波 着物店が感じる変化とは
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中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけたことで、インバウンド需要への影響を懸念する声が広がりました。とくに外国人観光客に支えられてきた観光地では、現場にどのような変化が起きているのかが注目されています。日本有数の観光都市・京都はまさにそのひとつ。市内でレンタル着物店を営む担当者に、話を聞きました。
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「中国本土からの団体客は、減りました」
京都市では近年、外国人観光客が急増しており、2024年の外国人宿泊者数は過去最高を更新しました。なかでも中国人宿泊者は約183万人と、前年から256%増加。渡航自粛が呼びかけられる直前まで、京都では中国人観光客の存在感が一段と高まっていました。
しかし、その流れに変化が生じたのは、中国政府による渡航自粛の呼びかけ以降です。京都市内のレンタル着物店の担当者は、現場の変化を率直に、こう語ります。
「中国本土から来られる団体のお客様は、明らかに減りました。というか、見かけなくなったと言ってもいいかもしれません」
一方で、台湾や香港からの観光客については「数はあまり変わっていない」といい、店舗によっては「むしろ増えている」という声もあるそうです。
中国人観光客全体が一気に消えたわけではありませんが、団体客の“消滅”は、多くの店舗が共通して感じている変化でした。
客数は維持 それでも売り上げは10~20%減
団体客が減ったからといって、レンタル着物の需要そのものが急激に落ち込んだわけではありません。
「最近は、日本人のお客様が戻ってきている印象があります。卒業旅行などで、着物を楽しんでくださる学生さんも増えました」
観光客の総数だけを見れば、大きな落ち込みは感じにくい状況です。しかし、売り上げとなると話は別でした。
「中国からのお客様は、比較的高い着物を選ばれることが多く、オプションもたくさんつけてくださいました。その分、売り上げには影響が出ています」
具体的な数字は店舗ごとに異なるものの、全体としては10~20%ほど売り上げが減少しているという声も聞かれます。客数が保たれていても、客単価の違いが経営に影を落としてる状況です。