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「以前はざらだった」 人気観光地に起きた変化 地元住民が「明らかに少なくなった」と実感している意外なこととは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

外国人観光客に人気の日光東照宮【写真:PIXTA】
外国人観光客に人気の日光東照宮【写真:PIXTA】

 中国政府が日本への渡航自粛を呼びかけたことで、観光地への影響が懸念されています。日本政府観光局が18日に発表した「訪日外客数(2026年1月推計値)」によると、中国人観光客は昨年同月比で6割減少しました。そんななか、世界遺産・日光東照宮を抱える栃木県日光市では、どの程度の影響が出ているのでしょうか。現地の観光案内所や観光関係者に話を聞きました。

 ◇ ◇ ◇

「中国からの個人客は変わらず訪れている」

 日光東照宮をはじめとする世界遺産や、中禅寺湖、華厳の滝など、歴史的資産と豊かな自然に恵まれた日光市。国内外から多くの観光客が訪れる人気観光地です。近年は、中国人の団体客が増え、大きな賑わいを見せていましたが、今はどのような変化がみられるのでしょうか。

 東武日光駅内の観光案内所の担当者は、「個人で来られる中国人の方の数は、これまでとあまり変わっていませんね」と話します。

「団体客は案内所を利用しないことが多いため、正確な増減は把握しづらいのですが、個人客について減ったという感覚はありません」

 団体ツアー客はガイドや専用バスで移動するケースが多く、案内所に立ち寄らないことが一般的。そのため、現場で目に見える変化は限定的です。一方で、わずかな変化も感じているといいます。

「団体客を乗せた観光バスは、以前より少し減った印象はあります。ただ、その減少の幅は大きくはないですね」

参拝客よりも減ったと感じるのは「渋滞」

 観光関係者だけでなく、地元住民も変化を感じています。この点について、日光市内で建設業を営む男性も同様の印象を語ります。

「飲食店の売り上げや参拝客が大きく減ったという印象はありません。ただ、東照宮方面に向かう渋滞は、明らかに少なくなったと感じます。以前は、団体客が乗っているバスが東照宮方面に連なって、信号で渋滞していることはざらでしたが、最近は少なくなりました」

来訪者の国や地域が多様化

 日光市内の鬼怒川温泉の観光情報センターの担当者からは、「団体客は減ったものの、個人旅行者は減っていない」という声が聞かれました。近年は中国本土よりも、台湾や香港、さらに欧州や東南アジアなど、来訪者の国や地域が多様化しているそうです。

 中国人観光客が全国で6割減という数字が出るなか、日光の現場で聞かれたのは「激減」という言葉ではありませんでした。団体客はやや減少しているものの、個人で訪れる旅行者の流れに大きな変化は見られません。

 こうした状況から浮かび上がるのは、来訪者数そのものの急減というより、客層のバランスがゆるやかに変わりつつあるという現実です。統計と現場の体感の間には、わずかな温度差があることがうかがえます。

(Hint-Pot編集部)